【完結】アシュリンと魔法の絵本
アシュリンは時間が許す限り、兄のアンディの本を読んだ。彼の旅はアシュリンにとって不思議な旅で、兄妹といっても、感覚は別なのだと改めて実感する。
「お兄ちゃんらしいなぁ」
「にゃにが?」
ぽつりとつぶやく言葉を拾ったのは、ノワールだった。
尻尾をふりふりしながら、ベッドにうつ伏せで本を読んでいるアシュリンの背中に乗って、すとんと座る。
「重いよ、ノワール!」
「ノワールはそんなに重くないにゃ!」
フシャー! と毛並みを逆立てるノワール。もちろん、アシュリンには見えていないのだけど。
「ノワール、こっちにきて一緒に見ようよ」
アシュリンが誘うと、ノワールはアシュリンの背中を歩いて肩に顔を乗せた。
そこで見えるのだろうか、と少しだけ考えたけれど、アシュリンは心の中で「まぁ、いいか」とつぶやき、再び本に視線を落とす。
「わたしたちの旅も、不思議なことがあったけど……。お兄ちゃんの旅も不思議なことでいっぱいね」
アンディの旅はほぼ『人助け』のように見えた。
困っている人を放っておけず、声をかけて助け、どんどんとお友だちを増やしていく。
もちろん、アンディが困っているときに助けてくれる人もいた。
「アンディは相変わらずお人好しにゃ」
「そこがお兄ちゃんの良いところなのよ」
「お兄ちゃんらしいなぁ」
「にゃにが?」
ぽつりとつぶやく言葉を拾ったのは、ノワールだった。
尻尾をふりふりしながら、ベッドにうつ伏せで本を読んでいるアシュリンの背中に乗って、すとんと座る。
「重いよ、ノワール!」
「ノワールはそんなに重くないにゃ!」
フシャー! と毛並みを逆立てるノワール。もちろん、アシュリンには見えていないのだけど。
「ノワール、こっちにきて一緒に見ようよ」
アシュリンが誘うと、ノワールはアシュリンの背中を歩いて肩に顔を乗せた。
そこで見えるのだろうか、と少しだけ考えたけれど、アシュリンは心の中で「まぁ、いいか」とつぶやき、再び本に視線を落とす。
「わたしたちの旅も、不思議なことがあったけど……。お兄ちゃんの旅も不思議なことでいっぱいね」
アンディの旅はほぼ『人助け』のように見えた。
困っている人を放っておけず、声をかけて助け、どんどんとお友だちを増やしていく。
もちろん、アンディが困っているときに助けてくれる人もいた。
「アンディは相変わらずお人好しにゃ」
「そこがお兄ちゃんの良いところなのよ」