【完結】アシュリンと魔法の絵本
「ラルフ?」
「なんだか微笑ましいなって。アンディさんの自慢の妹なんだね、アシュリンは。それに……アシュリンだって、ご家族のことを自慢していたよ?」
「うっ、それは否定できない……!」
自分にも覚えがあることだから、アンディのことをとやかく言えないと眉を下げる。
「え、なになに、おれのこと自慢してくれたのっ?」
目をキラキラと輝かせるアンディに、アシュリンはそっぽを向いた。本人を目の前にして、そんなこと言えるはずない、と。
四人の朝食の時間は、そんな感じであっという間に過ぎていった。
朝食を食べ終え、しっかりと魔法のリュックを背負ってからアシュリンたちは小屋を出る。
「――それじゃあ、おれらはこっち。アシュリンはあっちだな。あ、そうだ。リーリクルに行くなら、空の道のほうが良いよ。陸路、工事中でリーリクルに続く橋が通れないんだ」
「えっ、そうなの? ……そっか、じゃあ空の道にしよう。ラルフもいーい?」
「うん、ぼくはどっちでもいいよ」
ラルフに声をかけてから、アシュリンは魔法のリュックからほうきを取り出す。ノワールがなにも言わずに彼女の肩に乗り、すりすりと頬ずりした。
「――アシュリン、またな」
「うん、またね、お兄ちゃん!」
最後にぎゅっとアンディに抱きしめられ、アシュリンとラルフ、アンディとディータはそれぞれの旅路につく。
アンディたちは陸路を進むようなので、大きく手を振って見送った。
「なんだか微笑ましいなって。アンディさんの自慢の妹なんだね、アシュリンは。それに……アシュリンだって、ご家族のことを自慢していたよ?」
「うっ、それは否定できない……!」
自分にも覚えがあることだから、アンディのことをとやかく言えないと眉を下げる。
「え、なになに、おれのこと自慢してくれたのっ?」
目をキラキラと輝かせるアンディに、アシュリンはそっぽを向いた。本人を目の前にして、そんなこと言えるはずない、と。
四人の朝食の時間は、そんな感じであっという間に過ぎていった。
朝食を食べ終え、しっかりと魔法のリュックを背負ってからアシュリンたちは小屋を出る。
「――それじゃあ、おれらはこっち。アシュリンはあっちだな。あ、そうだ。リーリクルに行くなら、空の道のほうが良いよ。陸路、工事中でリーリクルに続く橋が通れないんだ」
「えっ、そうなの? ……そっか、じゃあ空の道にしよう。ラルフもいーい?」
「うん、ぼくはどっちでもいいよ」
ラルフに声をかけてから、アシュリンは魔法のリュックからほうきを取り出す。ノワールがなにも言わずに彼女の肩に乗り、すりすりと頬ずりした。
「――アシュリン、またな」
「うん、またね、お兄ちゃん!」
最後にぎゅっとアンディに抱きしめられ、アシュリンとラルフ、アンディとディータはそれぞれの旅路につく。
アンディたちは陸路を進むようなので、大きく手を振って見送った。