太陽に包まれる
はじまりは突然
 私はなぜこんな平凡なのだろうか。

こう思ったことは過去にあったかとても数え切ることが出来ない。

自分が平凡だと気づいたのは小学校高学年。ふと思ったのだ。

私って自慢できる特技ないな、と。

小学校はそれほど実感がなかったが中学に上がればそれが浮き彫りになってきて。

中間テストは全て平均点。
私の点数は平均点だったのだ。

部活も何となくみんながやっていたバドミントンを選んで、中学生らしい恋愛をして。
もちろん恋愛でモテたことは1度もないしただ遊ばれただけである。

それを高校生活で脱却しようと思ったもののそう簡単には行かず、The平凡高校生ができてしまったというわけだ。

平均点女も抜け出せず先生は私の点数を見て平均点を言うようになった。ここまで来るとむしろ清々しいものである。

今日も空を眺める。
それは綺麗だ。

常にみんなを照らしていて存在感がある。
私は逆に月側だ。

名前が月野だからというのもあるし、月はどんだけ努力して明るくなってもみんなは寝静まって注目してくれない。

時々思う。自分は月のような影の薄い人間だと。
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