大嫌いな王子様 ー前編ー
「皆実さん、こんにちは。暁斗さんと同じクラスの秋川ユイコの父親です。本日のご活躍もご兄弟揃って素晴らしいですね」
「……それはどうもありがとうございます」
人生で初めて。
こんな恐ろしいほどの棒読みの言葉を聞いたのは。
暁斗くん、感情がこもってなさすぎる。
「お父上はお越しではないのでしょうか?」
あ…もしかしてこの人たち、暁おとに会いたくて話しかけてきた?
暁斗くんたちが主役のこんな日に。
「あ、あのー…!」
「申し訳ございません。本日は学業の催し事でございます。坊っちゃまたちへのそのようなお声がけはお控えいただけますでしょうか?」
飯田さん‼︎
「いえ、私どもは暁斗さんたちやお父上にご挨拶をさせていただきたかっただけで…」
大人の嫌な所が見えすぎて腹が立つ。
「坊っちゃまたちはお食事中です。申し訳ありませんが…ご自分の席に戻っていただけますか?」
あ、やっちゃった。
怒りに任せて私なんかが出しゃばってしまった。
「おやおや…皆実家では使用人のしつけが行き届いてないようですね」
さっきとは違う別の男の人が言った。
私なんかが出しゃばったから、皆実家が侮辱されてしまった。
「おっさん、もっかい言えよ?」
和希くん!?
ダメだよ!和希くんまで何か言われちゃうかも!!
「うっせぇなぁ、さっきから」
暁斗くんが立ち上がった。
「父さんに媚び売りたいなら会社へ行ってください。俺らは関係ない。それに…コイツらをけなすってことは皆実家をけなしてると取っていいんですよね?」
暁斗くんのものすごい圧。
「よく覚えておきますよ。秋川コーポレーションの社長に佐竹弁護士に…他のご一緒の皆さんも把握してますからね?」
「滅相もございません!失礼いたしました!」
大の大人が謝って去って行った。
なんなんだ、あの人たち。。
「悪かったな…みんなに嫌な気持ちさせて」
「なんで暁斗くんが謝るの!?私がごめんなさい…。出しゃばっちゃった…」
「伊織様、私の力不足でございます。大変申し訳ございませんでした」
違う違う。
みんな謝るのおかしいから!!
「だからこんな世界嫌なんだ…!」
暁斗くん…
パンパンッ!!
牧さんが手を叩いた。
「伊織さんがお弁当を頑張ってくださいましたので、私はデザートを作ってきました。皆さん、食べませんか?プリンを作ったんですよ〜」
そう言いながら、牧さんはアイスボックスの蓋を開けた。
「わぁー!うまそー!俺2個食べたい!」
「ぜひぜひ。和希坊っちゃまどうぞ」
すごい。。
牧さんのひと言で空気が一瞬で変わった。
「暁斗坊っちゃまも食べてください」
「俺…プリン苦手なんだけど」
「好き嫌いはいけません」
あの暁斗くんが言うことを聞いている!
牧さん、やっぱりすごい。
今日は高校生の皆実暁斗、中学生の皆実和希として過ごしてほしい。
「皆実〜!!!!」
やってきた。
おとなしいなと思ってた。
「お、やっぱ伊織もいたか〜」
「佐伯くん、さっきの騎馬戦負けてたね」
「うるせーよ!見なくていいんだよ、そんなとこ」
「お前ら、ほんと仲良いな」
「俺は皆実ともっと仲良くなりたいんだよー」
「ウザイ」
佐伯くんは相変わらず賑やか。
「皆実、ちょっといいか?リレーのことで相談なんだけど」
今度は和希くんが呼ばれた。
クラスメイトかな??
「いーよ」
立ち上がって男の子たちの元へ行く和希くん。
お友達かな??
学校の様子が見れてなんだか嬉しい。
「……それはどうもありがとうございます」
人生で初めて。
こんな恐ろしいほどの棒読みの言葉を聞いたのは。
暁斗くん、感情がこもってなさすぎる。
「お父上はお越しではないのでしょうか?」
あ…もしかしてこの人たち、暁おとに会いたくて話しかけてきた?
暁斗くんたちが主役のこんな日に。
「あ、あのー…!」
「申し訳ございません。本日は学業の催し事でございます。坊っちゃまたちへのそのようなお声がけはお控えいただけますでしょうか?」
飯田さん‼︎
「いえ、私どもは暁斗さんたちやお父上にご挨拶をさせていただきたかっただけで…」
大人の嫌な所が見えすぎて腹が立つ。
「坊っちゃまたちはお食事中です。申し訳ありませんが…ご自分の席に戻っていただけますか?」
あ、やっちゃった。
怒りに任せて私なんかが出しゃばってしまった。
「おやおや…皆実家では使用人のしつけが行き届いてないようですね」
さっきとは違う別の男の人が言った。
私なんかが出しゃばったから、皆実家が侮辱されてしまった。
「おっさん、もっかい言えよ?」
和希くん!?
ダメだよ!和希くんまで何か言われちゃうかも!!
「うっせぇなぁ、さっきから」
暁斗くんが立ち上がった。
「父さんに媚び売りたいなら会社へ行ってください。俺らは関係ない。それに…コイツらをけなすってことは皆実家をけなしてると取っていいんですよね?」
暁斗くんのものすごい圧。
「よく覚えておきますよ。秋川コーポレーションの社長に佐竹弁護士に…他のご一緒の皆さんも把握してますからね?」
「滅相もございません!失礼いたしました!」
大の大人が謝って去って行った。
なんなんだ、あの人たち。。
「悪かったな…みんなに嫌な気持ちさせて」
「なんで暁斗くんが謝るの!?私がごめんなさい…。出しゃばっちゃった…」
「伊織様、私の力不足でございます。大変申し訳ございませんでした」
違う違う。
みんな謝るのおかしいから!!
「だからこんな世界嫌なんだ…!」
暁斗くん…
パンパンッ!!
牧さんが手を叩いた。
「伊織さんがお弁当を頑張ってくださいましたので、私はデザートを作ってきました。皆さん、食べませんか?プリンを作ったんですよ〜」
そう言いながら、牧さんはアイスボックスの蓋を開けた。
「わぁー!うまそー!俺2個食べたい!」
「ぜひぜひ。和希坊っちゃまどうぞ」
すごい。。
牧さんのひと言で空気が一瞬で変わった。
「暁斗坊っちゃまも食べてください」
「俺…プリン苦手なんだけど」
「好き嫌いはいけません」
あの暁斗くんが言うことを聞いている!
牧さん、やっぱりすごい。
今日は高校生の皆実暁斗、中学生の皆実和希として過ごしてほしい。
「皆実〜!!!!」
やってきた。
おとなしいなと思ってた。
「お、やっぱ伊織もいたか〜」
「佐伯くん、さっきの騎馬戦負けてたね」
「うるせーよ!見なくていいんだよ、そんなとこ」
「お前ら、ほんと仲良いな」
「俺は皆実ともっと仲良くなりたいんだよー」
「ウザイ」
佐伯くんは相変わらず賑やか。
「皆実、ちょっといいか?リレーのことで相談なんだけど」
今度は和希くんが呼ばれた。
クラスメイトかな??
「いーよ」
立ち上がって男の子たちの元へ行く和希くん。
お友達かな??
学校の様子が見れてなんだか嬉しい。