大嫌いな王子様 ー前編ー
「いお、悪い。ちょっと夢中になってた」
あー、やっぱり今日は可愛さ多めだな。
こんなの許しちゃうわ。
「ううん、楽しいならよかった」
「お前なんでずっと離れてんの?」
いや、あんたに腕組んでる隣のヤロウに邪魔されてるんですよ!!!
「俺、ちょっとトイレ行くわ」
「じゃ俺も〜」
「佐伯はいおの見張り」
はい!?なぜ!?
てか、見張りってなに!?
「ごめんね〜伊織ちゃん♡デートの邪魔しちゃって」
コイツ…
「伊織ちゃん、怒っちゃった??」
「佐伯くん、暁斗くんのこと好きなんですね」
佐伯の顔が一気に赤くなるのがわかった。
やっぱり。
「は!?お前何言ってんの!?意味わかんねーんだけど!」
わかりやすいな、この人。
「暁斗くんのファンですか?それともラブ的な?」
さらに顔が赤くなってる。
「うるせー!黙れ!!」
「私嬉しかったですよ」
佐伯くんがやっと黙った。
「せっかくデート?みたいなこと出来てたのに邪魔されて…正直はじめウザ過ぎたんですが、佐伯くんの様子見てたらなんだか嬉しくなりました」
「何が嬉しいんだよ!?バカにしてんだろ!?」
「なんでバカにするんですか??好きな人が他の人から好かれるって嬉しいじゃないですか」
「伊織ちゃんって…バカなんだな」
「え!!暁斗くんにも言われるんですが!!」
私ってやっぱりバカなの!?
奨学金ヤバくなるんじゃない!?
「ぶはっ!!邪魔してやろうって思ってたけどバカらしくなった」
「バカバカうるさい」
「急に偉そうだな!?」
「よく考えたらタメだし」
佐伯くんの印象が変わった。
「あっ!でもそれじゃあ…佐伯くんはライバル!?」
「そうなるなぁ♪」
「それは困ります!!」
バシッ!!
私と佐伯くんの間に、何かが降ってきた。
「わっ!!」
思わず声が出てしまった。
「暁斗くん!?」
さっきのは暁斗くんの手だったようだ。
あれ…?ご機嫌ななめ??
さっきまでよかったのに。
「お前ら近い」
「近いって…普通に喋ってただけですよ?」
「あ?口ごたえすんな」
えっ!これって口ごたえなの!?
完全に俺様キモ野郎モードになってしまった。
「じゃ、俺は帰るね」
なんでやねん!!このタイミングで!?
「皆実、また明日な〜」
「なんなんだアイツ…」
嵐のように去っていった佐伯くん。
マジ、何がしたかったんだ。
「行くぞ、ゲーセン飽きた」
「そうなの!?」
私全然一緒に遊べてないのに…
出口近くにあるプリクラ。
憧れなんだよなぁ。
いつか撮ってみたいな。
グンッ!!
へ!?
いきなり引っ張られた勢いでプリクラの中に入り、バランスを崩して暁斗くんに抱きついてしまった。
「わっ!ごめんなさい!」
急いで離れようとするとキスをされた。
ほんの数秒。
そしてゆっくりと唇が離れる。
「えらい楽しそうだったな。俺邪魔したんじゃね?」
なに、その冷たい言い方に表情。
「佐伯追いかければ?」
なに言ってんの?このキモ野郎は
やば、むっちゃムカついてきた
人の気も知らないで・・・!!!
「はぁ!?なんで私がキレられてるの!?意味わかんないですよ!」
暁斗くんが楽しいならそれで十分だと思った。
あの笑顔が見れるならって。
だけど、本音は私だって一緒に楽しみたかった。
「私だって、暁斗くんの隣で楽しみたかったのに!」
こんなこと言うつもりなかったのに、なんでこんなことになってるんだっけ。
「…ごめんなさい。先帰ります」
なんだかもうよくわからないから、解散した方がいいな(帰る所一緒だけど)
せっかくの初プリクラの中も、こんな思い出。
しかも、プリクラってこんな使い方じゃないよね。
使い方、確実間違ってるよね。
ケンカするための場所じゃないし。
「待て」
どこまでも偉そう。
そんな偉そうに言いながら、私を抱きしめる。
ドキドキするのに、偉そうな言い方にカチンとくるし私の気持ちはほんとに忙しい。
「先帰るなんてさせるわけないだろ」
どうやったら、こんなに俺様で上から目線になれるんだ?
いや、それよりもこんな俺様にドキドキしてる私がヤバイんだ。
暁斗くんの顔がゆっくりと近づいてくる…
バサッ!
「えっ!!中に人がいた!!すみません!!」
入り口のカーテンがいきなり開いた。
ドーンッ!!
私は咄嗟に暁斗くんを突き飛ばした。
ゴンッ
「テメェ…」
なんか鈍い音したし、暁斗くんの声のトーンが怖いけど今はそれどころじゃない!
「こっちがごめんなさい!すぐ出ます!」
後頭部をおさえている暁斗くんを引っ張り、急いでプリクラから出た。
あー、やっぱり今日は可愛さ多めだな。
こんなの許しちゃうわ。
「ううん、楽しいならよかった」
「お前なんでずっと離れてんの?」
いや、あんたに腕組んでる隣のヤロウに邪魔されてるんですよ!!!
「俺、ちょっとトイレ行くわ」
「じゃ俺も〜」
「佐伯はいおの見張り」
はい!?なぜ!?
てか、見張りってなに!?
「ごめんね〜伊織ちゃん♡デートの邪魔しちゃって」
コイツ…
「伊織ちゃん、怒っちゃった??」
「佐伯くん、暁斗くんのこと好きなんですね」
佐伯の顔が一気に赤くなるのがわかった。
やっぱり。
「は!?お前何言ってんの!?意味わかんねーんだけど!」
わかりやすいな、この人。
「暁斗くんのファンですか?それともラブ的な?」
さらに顔が赤くなってる。
「うるせー!黙れ!!」
「私嬉しかったですよ」
佐伯くんがやっと黙った。
「せっかくデート?みたいなこと出来てたのに邪魔されて…正直はじめウザ過ぎたんですが、佐伯くんの様子見てたらなんだか嬉しくなりました」
「何が嬉しいんだよ!?バカにしてんだろ!?」
「なんでバカにするんですか??好きな人が他の人から好かれるって嬉しいじゃないですか」
「伊織ちゃんって…バカなんだな」
「え!!暁斗くんにも言われるんですが!!」
私ってやっぱりバカなの!?
奨学金ヤバくなるんじゃない!?
「ぶはっ!!邪魔してやろうって思ってたけどバカらしくなった」
「バカバカうるさい」
「急に偉そうだな!?」
「よく考えたらタメだし」
佐伯くんの印象が変わった。
「あっ!でもそれじゃあ…佐伯くんはライバル!?」
「そうなるなぁ♪」
「それは困ります!!」
バシッ!!
私と佐伯くんの間に、何かが降ってきた。
「わっ!!」
思わず声が出てしまった。
「暁斗くん!?」
さっきのは暁斗くんの手だったようだ。
あれ…?ご機嫌ななめ??
さっきまでよかったのに。
「お前ら近い」
「近いって…普通に喋ってただけですよ?」
「あ?口ごたえすんな」
えっ!これって口ごたえなの!?
完全に俺様キモ野郎モードになってしまった。
「じゃ、俺は帰るね」
なんでやねん!!このタイミングで!?
「皆実、また明日な〜」
「なんなんだアイツ…」
嵐のように去っていった佐伯くん。
マジ、何がしたかったんだ。
「行くぞ、ゲーセン飽きた」
「そうなの!?」
私全然一緒に遊べてないのに…
出口近くにあるプリクラ。
憧れなんだよなぁ。
いつか撮ってみたいな。
グンッ!!
へ!?
いきなり引っ張られた勢いでプリクラの中に入り、バランスを崩して暁斗くんに抱きついてしまった。
「わっ!ごめんなさい!」
急いで離れようとするとキスをされた。
ほんの数秒。
そしてゆっくりと唇が離れる。
「えらい楽しそうだったな。俺邪魔したんじゃね?」
なに、その冷たい言い方に表情。
「佐伯追いかければ?」
なに言ってんの?このキモ野郎は
やば、むっちゃムカついてきた
人の気も知らないで・・・!!!
「はぁ!?なんで私がキレられてるの!?意味わかんないですよ!」
暁斗くんが楽しいならそれで十分だと思った。
あの笑顔が見れるならって。
だけど、本音は私だって一緒に楽しみたかった。
「私だって、暁斗くんの隣で楽しみたかったのに!」
こんなこと言うつもりなかったのに、なんでこんなことになってるんだっけ。
「…ごめんなさい。先帰ります」
なんだかもうよくわからないから、解散した方がいいな(帰る所一緒だけど)
せっかくの初プリクラの中も、こんな思い出。
しかも、プリクラってこんな使い方じゃないよね。
使い方、確実間違ってるよね。
ケンカするための場所じゃないし。
「待て」
どこまでも偉そう。
そんな偉そうに言いながら、私を抱きしめる。
ドキドキするのに、偉そうな言い方にカチンとくるし私の気持ちはほんとに忙しい。
「先帰るなんてさせるわけないだろ」
どうやったら、こんなに俺様で上から目線になれるんだ?
いや、それよりもこんな俺様にドキドキしてる私がヤバイんだ。
暁斗くんの顔がゆっくりと近づいてくる…
バサッ!
「えっ!!中に人がいた!!すみません!!」
入り口のカーテンがいきなり開いた。
ドーンッ!!
私は咄嗟に暁斗くんを突き飛ばした。
ゴンッ
「テメェ…」
なんか鈍い音したし、暁斗くんの声のトーンが怖いけど今はそれどころじゃない!
「こっちがごめんなさい!すぐ出ます!」
後頭部をおさえている暁斗くんを引っ張り、急いでプリクラから出た。