お見合いから始まる冷徹社長からの甘い執愛 〜政略結婚なのに毎日熱烈に追いかけられてます〜
愛しています
二人の体がピッタリとくっつくと、彼の吐息と体温を間近に感じて鼓動が加速する。康弘の顔が近づいてくる気配を感じたかと思うと、ちゅっと触れるだけのキスが一度だけ落ちてきてすっと離れた。
てっきりいつものようなキスがくると思っていたので拍子抜けをして目を開けると、瑞希を見つめながら指輪のついた左手にキスをしている彼と視線が絡み合う。
(あ……)
胸が痛いくらいに心臓の鼓動がはやくなる。瑞希は康弘から目が離せなかった。
「瑞希、愛しています。もう二度と誰にも貴方を傷つけさせない。どうか俺の腕の中で守られていて」
「もちろんです……。でも守られてばかりじゃ嫌です。まだ頼りないかもしれないけど、市岡さんに負けないくらい貴方の力になれるように頑張りますから」
「何を馬鹿な……。瑞希と孝成は違います。もしかしてあいつに嫉妬しているんですか?」
くすっと笑われて頬をポッと染める。「だって……」と口籠ると、康弘の手が頬を撫でてくれた。
「瑞希は俺の生きる力です。もう出会う前には戻れない。貴方がいないと駄目なんです」
(康弘さん……)
まるで懇願するみたいな声を出す康弘の手にすり寄る。
そんなの瑞希だってそうだ。康弘をちゃんと知らなかったあの頃とは違う。知ってしまったからには、もうこの手を手放せない。
てっきりいつものようなキスがくると思っていたので拍子抜けをして目を開けると、瑞希を見つめながら指輪のついた左手にキスをしている彼と視線が絡み合う。
(あ……)
胸が痛いくらいに心臓の鼓動がはやくなる。瑞希は康弘から目が離せなかった。
「瑞希、愛しています。もう二度と誰にも貴方を傷つけさせない。どうか俺の腕の中で守られていて」
「もちろんです……。でも守られてばかりじゃ嫌です。まだ頼りないかもしれないけど、市岡さんに負けないくらい貴方の力になれるように頑張りますから」
「何を馬鹿な……。瑞希と孝成は違います。もしかしてあいつに嫉妬しているんですか?」
くすっと笑われて頬をポッと染める。「だって……」と口籠ると、康弘の手が頬を撫でてくれた。
「瑞希は俺の生きる力です。もう出会う前には戻れない。貴方がいないと駄目なんです」
(康弘さん……)
まるで懇願するみたいな声を出す康弘の手にすり寄る。
そんなの瑞希だってそうだ。康弘をちゃんと知らなかったあの頃とは違う。知ってしまったからには、もうこの手を手放せない。