お見合いから始まる冷徹社長からの甘い執愛 〜政略結婚なのに毎日熱烈に追いかけられてます〜
 耳元で甘く囁かれ、一気に脈が上がる。自分に触れる彼の手の感触と熱い息を感じて、お腹の奥がゾクゾクした。

(わ、私……)

「瑞希」

 彼は囁くように名を呼ぶと、またキスをしてきた。くちゅりと重ねた唇を吸い、また口内に舌が入ってくる。まだ二人の気持ちは育っていないのに、彼の優しいキスに確かな慈しみを感じて、瑞希は彼とのキスに夢中になった。

 没頭していると、康弘の手が瑞希の脚を這ってパジャマ越しにお尻を撫で回した。ビクッと体が震えると、彼が唇を離してニコリと笑う。

「怖いですか?」
「きゃあっ!」

 そう問いかけながら、パジャマのパンツを引きずりおろした彼に小さく悲鳴を上げる。掴もうとしたが、脱がされるほうが早かったようで容易く奪われてしまった。


「急に何するんですか? 怖いかって聞いた人間のすることじゃないですよ!」
「瑞希さんはそういう顔をしているほうがいいですよ。怖いことも痛いことも絶対にしないので、そんなに怯えないでください」

 康弘をくわっと睨むと、彼がくすくす笑う。その笑みになんだか力が抜けて、瑞希は唇を尖らせた。

(何よ、それ……)

「康弘さんの馬鹿……。私、これでも真剣なんですよ。茶化すなんてひどいです」
「すみませんでした。どんな顔をしたらいいか分からないというような表情をしていたので、つい揶揄ってしまいました。瑞希さん……、余計なことは何も考えなくていい。貴方はただ身を任せてくれればいいんです」
「分かってはいるんですけど、緊張のせいか怖気づいちゃって……」
「分かりました。なら、何も考えられなくしてあげます」

 そう囁きながらショーツのクロッチを撫で上げる。そして花芽を指で引っ掻いた。
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