お見合いから始まる冷徹社長からの甘い執愛 〜政略結婚なのに毎日熱烈に追いかけられてます〜
聞きたくない噂
「康弘さん、それ見せてください」
「あれ? 食事中だったんですか?」
兄を見送ったあと、リビングに入り封筒を受け取るために手を出すと、康弘はしれっとした顔で話題を変えた。
そんな彼を不満げに睨む。
「ええ、誰かさんのおかげで中々起きられなかったものですから。それより無視しないで、その封筒を渡してください。今はお試し期間中ですし、テストなんて受ける必要ないんですから一緒にやりましょう」
「無視をしたわけではありませんよ」
封筒を取ろうと伸ばした手をガシッと掴まれ、ぎゅっと抱き締められる。そしてそのままキスされた。
「瑞希、そろそろ昼食にしましょうか? お腹空きました」
「昼食より封筒が先です……」
「実は一時間後に市岡が迎えにくるんです。このままでは食べずに行かなくてはならなくなるのですが……」
「一時間後!? やだ、もうそんなに時間ないじゃない。そういうことは、もっと早く言ってください!」
悲しそうな顔でこちらを見てくる康弘に文句を言いながらキッチンに飛び込むと、彼のくすくすという笑い声が聞こえてきた。
(今は時間がないから仕方がないけど……帰ってきたら絶対に問い詰めてやるんだから)
「あれ? 食事中だったんですか?」
兄を見送ったあと、リビングに入り封筒を受け取るために手を出すと、康弘はしれっとした顔で話題を変えた。
そんな彼を不満げに睨む。
「ええ、誰かさんのおかげで中々起きられなかったものですから。それより無視しないで、その封筒を渡してください。今はお試し期間中ですし、テストなんて受ける必要ないんですから一緒にやりましょう」
「無視をしたわけではありませんよ」
封筒を取ろうと伸ばした手をガシッと掴まれ、ぎゅっと抱き締められる。そしてそのままキスされた。
「瑞希、そろそろ昼食にしましょうか? お腹空きました」
「昼食より封筒が先です……」
「実は一時間後に市岡が迎えにくるんです。このままでは食べずに行かなくてはならなくなるのですが……」
「一時間後!? やだ、もうそんなに時間ないじゃない。そういうことは、もっと早く言ってください!」
悲しそうな顔でこちらを見てくる康弘に文句を言いながらキッチンに飛び込むと、彼のくすくすという笑い声が聞こえてきた。
(今は時間がないから仕方がないけど……帰ってきたら絶対に問い詰めてやるんだから)