大嫌いな幼馴染と婚約!?〜断ろうと思っていたのに彼の謝罪と溺愛に搦めとられました〜
「四條くん、ごめんなさい。私たちが軽率でした……。ですが、まずは花秋さんの頑張りを褒めてあげてください。この結果があれば多くの人を救えます」
必死になって侑奈を庇う森岡に嘆息する。
それが知りたくてこの一ヵ月必死になってきたのだ。隆文だとて、それがどれほど有益な情報なのか言われなくても分かる。だが、それでも侑奈をつかって得たのが許せないのだ。それがたとえ本人が望んだことでも……
「……俺は侑奈を失ってまで誰かを救いたいなんて思わない。愛する人を犠牲にして医療を発展させたいとも思わない……」
力なくそう言うと、侑奈が慌てて隆文の手を掴んだ。
今回は大事にはならなかったかもしれないが、もしも侑奈が毒に負けていたらと思うとゾッとする。
恐ろしくてたまらず侑奈を力一杯抱きしめる。震えが止まらなかった。
「ごめんなさい。ごめんなさい、隆文。貴方をそこまで傷つけるなんて思っていなかったんです。浅はかでした。二度としません」
「正直……研究者になる道だって諦めてほしい。屋敷の奥に閉じ込めて、すべての危険から守りたいくらいだ」
「隆文、それはやり過ぎだわ」
祖母から呆れと驚きが混じった叱責が飛んできたが、そんなこと別にどうでも良かった。
そんなことよりも侑奈を失うことのほうが耐えられない。
必死になって侑奈を庇う森岡に嘆息する。
それが知りたくてこの一ヵ月必死になってきたのだ。隆文だとて、それがどれほど有益な情報なのか言われなくても分かる。だが、それでも侑奈をつかって得たのが許せないのだ。それがたとえ本人が望んだことでも……
「……俺は侑奈を失ってまで誰かを救いたいなんて思わない。愛する人を犠牲にして医療を発展させたいとも思わない……」
力なくそう言うと、侑奈が慌てて隆文の手を掴んだ。
今回は大事にはならなかったかもしれないが、もしも侑奈が毒に負けていたらと思うとゾッとする。
恐ろしくてたまらず侑奈を力一杯抱きしめる。震えが止まらなかった。
「ごめんなさい。ごめんなさい、隆文。貴方をそこまで傷つけるなんて思っていなかったんです。浅はかでした。二度としません」
「正直……研究者になる道だって諦めてほしい。屋敷の奥に閉じ込めて、すべての危険から守りたいくらいだ」
「隆文、それはやり過ぎだわ」
祖母から呆れと驚きが混じった叱責が飛んできたが、そんなこと別にどうでも良かった。
そんなことよりも侑奈を失うことのほうが耐えられない。