大嫌いな幼馴染と婚約!?〜断ろうと思っていたのに彼の謝罪と溺愛に搦めとられました〜
――そんな状況が三年ほど続いた十八歳の夏……悠斗に呼ばれて久しぶりに花秋家に行ったときだ。
「なんだよ。呼び出しといて……まだ帰っていないのか」
行ってみると、まだ悠斗はいなかった。
でも何度も来ているし、身内同然の付き合いなので今さら遠慮などなく、別に悠斗がいなくても困りはしなかった。
「そういえば侑奈はどうしてるのかな……」
お手伝いの佐藤の許可を得て悠斗の部屋で寛いでいると、ふと侑奈の顔が思い浮かんだ。
(いや、やめておこう。声をかけても嫌がられるだけだ。それより何か飲みながらゆっくり待とう)
隆文は侑奈への関心にかぶりを振って、キッチンへ向かった。
(佐藤さんいないのか……いつもみたいに勝手に飲んでいいかな)
どうやら彼女はほかの部屋にいるようなので、いつものように飲ませてもらおうと思い冷蔵庫を開けると、カラフルな見た目の飲み物が視界に飛び込んできた。
「なんだこれ、フレーバーウォーターってやつか?」
フルーツやハーブが入ってる飲み物に少し興味がそそられてグラスに注いだ瞬間、何かが落ちる音と共に悲鳴が聞こえた。
「え?」
振り返ると、侑奈が驚愕の表情で震えていた。
「侑奈?」
「そ、それ、私が作った……」
「え? これお前が作ったの? 勝手に飲んで悪かった。返すよ」
「貴方が飲んだものなんて、もういりません!」
謝ったのに、涙目でまたもや隆文を拒絶する侑奈にどうしたらいいか分からなかった。大きな溜息をつきながら侑奈に近づくと、彼女の体が分かりやすく跳ねる。
「そんなに怖がるなよ。子供のときじゃあるまいし、変なことしないって。それよりそんな態度をされたほうが、期待されてるのかって思って虐めたくなる」
「……っ!」
(あ、やば……)
精一杯涙を我慢している彼女の表情に失敗したと思ったが、あとにはひけなかった。これを逃せば、次話せるチャンスがいつ舞い込んでくるか分からない。
「なんだよ。呼び出しといて……まだ帰っていないのか」
行ってみると、まだ悠斗はいなかった。
でも何度も来ているし、身内同然の付き合いなので今さら遠慮などなく、別に悠斗がいなくても困りはしなかった。
「そういえば侑奈はどうしてるのかな……」
お手伝いの佐藤の許可を得て悠斗の部屋で寛いでいると、ふと侑奈の顔が思い浮かんだ。
(いや、やめておこう。声をかけても嫌がられるだけだ。それより何か飲みながらゆっくり待とう)
隆文は侑奈への関心にかぶりを振って、キッチンへ向かった。
(佐藤さんいないのか……いつもみたいに勝手に飲んでいいかな)
どうやら彼女はほかの部屋にいるようなので、いつものように飲ませてもらおうと思い冷蔵庫を開けると、カラフルな見た目の飲み物が視界に飛び込んできた。
「なんだこれ、フレーバーウォーターってやつか?」
フルーツやハーブが入ってる飲み物に少し興味がそそられてグラスに注いだ瞬間、何かが落ちる音と共に悲鳴が聞こえた。
「え?」
振り返ると、侑奈が驚愕の表情で震えていた。
「侑奈?」
「そ、それ、私が作った……」
「え? これお前が作ったの? 勝手に飲んで悪かった。返すよ」
「貴方が飲んだものなんて、もういりません!」
謝ったのに、涙目でまたもや隆文を拒絶する侑奈にどうしたらいいか分からなかった。大きな溜息をつきながら侑奈に近づくと、彼女の体が分かりやすく跳ねる。
「そんなに怖がるなよ。子供のときじゃあるまいし、変なことしないって。それよりそんな態度をされたほうが、期待されてるのかって思って虐めたくなる」
「……っ!」
(あ、やば……)
精一杯涙を我慢している彼女の表情に失敗したと思ったが、あとにはひけなかった。これを逃せば、次話せるチャンスがいつ舞い込んでくるか分からない。