大嫌いな幼馴染と婚約!?〜断ろうと思っていたのに彼の謝罪と溺愛に搦めとられました〜
「侑奈は本当に打たれ弱いな。ちょっとしたことで簡単に悩むし泣くし」
「う、うるさいです。泣き虫になったのは隆文くんのせいなんですからね……」
「だからこそだよ。侑奈を泣かせるのは俺の専売特許なんだから、身内とはいえほかの男に泣かされないでくれよ」
隆文の言い様に、口をぽかんと開ける。
(専売特許って何? 誰もそんなこと許してないわ)
侑奈がキッと隆文を睨みつけると、先ほど来たばかりの海老の天ぷらを侑奈の唇にあててくる。
「熱っ……」
「ほら、あーん。怒ってないで食え。美味しいから」
「はい……」
不満げに一口齧ると、さくさくとしていて本当に美味しかった。侑奈が目を輝かせると、もう一口食べさせてくれる。
「辛いことがあったときは美味いものを食べて元気出せ。どこでも好きなところに連れて行ってやるから」
「隆文くん……」
「今までたくさん泣かせた分、これからは俺が守るって約束する。侑奈のおじいさんにだってもう好き勝手はさせないから、落ち込むのはおしまいにしろ」
柔らかく微笑んだ隆文の表情に目を奪われる。侑奈は高鳴りそうな胸を誤魔化すために、お酒を呷った。瞬間、くらりと眩暈がして頭を押さえると、隆文にグラスを取り上げられる。
「こら、一気に飲むな」
「ご、ごめんなさい……」
「なぁ、侑奈。おじいさんのせいで勘違いしてると思うんだけど……」
(また勘違い? そんなに私は何も分かっていないと言いたいの?)
またもや『勘違い』という言葉が飛び出して高揚しかけていた気持ちが萎んでいく。侑奈が「してません」と反論して目を逸らすと、彼が手を握ってくる。
「う、うるさいです。泣き虫になったのは隆文くんのせいなんですからね……」
「だからこそだよ。侑奈を泣かせるのは俺の専売特許なんだから、身内とはいえほかの男に泣かされないでくれよ」
隆文の言い様に、口をぽかんと開ける。
(専売特許って何? 誰もそんなこと許してないわ)
侑奈がキッと隆文を睨みつけると、先ほど来たばかりの海老の天ぷらを侑奈の唇にあててくる。
「熱っ……」
「ほら、あーん。怒ってないで食え。美味しいから」
「はい……」
不満げに一口齧ると、さくさくとしていて本当に美味しかった。侑奈が目を輝かせると、もう一口食べさせてくれる。
「辛いことがあったときは美味いものを食べて元気出せ。どこでも好きなところに連れて行ってやるから」
「隆文くん……」
「今までたくさん泣かせた分、これからは俺が守るって約束する。侑奈のおじいさんにだってもう好き勝手はさせないから、落ち込むのはおしまいにしろ」
柔らかく微笑んだ隆文の表情に目を奪われる。侑奈は高鳴りそうな胸を誤魔化すために、お酒を呷った。瞬間、くらりと眩暈がして頭を押さえると、隆文にグラスを取り上げられる。
「こら、一気に飲むな」
「ご、ごめんなさい……」
「なぁ、侑奈。おじいさんのせいで勘違いしてると思うんだけど……」
(また勘違い? そんなに私は何も分かっていないと言いたいの?)
またもや『勘違い』という言葉が飛び出して高揚しかけていた気持ちが萎んでいく。侑奈が「してません」と反論して目を逸らすと、彼が手を握ってくる。