大嫌いな幼馴染と婚約!?〜断ろうと思っていたのに彼の謝罪と溺愛に搦めとられました〜
「――で、侑奈はこんなところで何してるんだ?」
「えっ!?」
バレていないと安心しきっていたところで名前を呼ばれて、違うと言えなかった。どう誤魔化したらいいか分からなくて心臓が痛いくらいにバクバクと鼓動を打つ。
(い、い、今……今……侑奈って……)
震えながら隆文を見る。でも目が合った瞬間、動けなくなった。
侑奈が石になっているうちに、隆文は近くにいた使用人を呼んで、椅子と切れた蛍光灯を渡して片づけを頼んでいた。そして侑奈の手を掴む。
「ひっ」
「そんな声出すなよ。とりあえず聞きたいことが山程あるから俺の部屋で話そうか」
「え、でも……」
「でも何? 嫌なんて言わないよな?」
彼の強気な態度に、言葉が詰まる。
侑奈が何も言えずに下を向くと、隆文が顔を覗き込んできた。
「じゃあ質問。侑奈にとって今俺はどんな存在でしょうか?」
「ご、ご主人様……です」
「正解。分かったらついて来い」
(やっぱり怖い……)
侑奈は連行される囚人の心持ちでついて行った。
「えっ!?」
バレていないと安心しきっていたところで名前を呼ばれて、違うと言えなかった。どう誤魔化したらいいか分からなくて心臓が痛いくらいにバクバクと鼓動を打つ。
(い、い、今……今……侑奈って……)
震えながら隆文を見る。でも目が合った瞬間、動けなくなった。
侑奈が石になっているうちに、隆文は近くにいた使用人を呼んで、椅子と切れた蛍光灯を渡して片づけを頼んでいた。そして侑奈の手を掴む。
「ひっ」
「そんな声出すなよ。とりあえず聞きたいことが山程あるから俺の部屋で話そうか」
「え、でも……」
「でも何? 嫌なんて言わないよな?」
彼の強気な態度に、言葉が詰まる。
侑奈が何も言えずに下を向くと、隆文が顔を覗き込んできた。
「じゃあ質問。侑奈にとって今俺はどんな存在でしょうか?」
「ご、ご主人様……です」
「正解。分かったらついて来い」
(やっぱり怖い……)
侑奈は連行される囚人の心持ちでついて行った。