マイ スイート バニィ
「下でパパも待ってるから、ゆっくり話しましょう」
ママはそう言うと、私の頭を優しく撫でた。
きっと私の気持ちを和らげようとしてくれているんだろう。
でも……ゆっくり話すって、何を?
今から私、どんなことを言われるの?
考えれば考えるほど、不安は増すばかりだ。
「先に行くわね」
「……うん」
──パタン。
ママが部屋から出て、扉が閉まった。
空間に静寂が訪れる。
……私が、バニィの末裔。
まだ、ピンと来ていない。
だって、バニィなんて、カッパとか天狗とかそんな類の、過去にはいたのかな?みたいな存在で。
末裔ってことは、私の中にバニィの血が流れてるってことでしょ?
…………あー、もう。
考えているだけじゃ、何も始まらないよね。