マイ スイート バニィ
私はぐるぐると無限に回り続ける思考を止めるために、スマホを手に取る。
そしていくつか届いているお誕生日おめでとうメッセージに返信をした。
……もう、返さないといけない連絡はない。
きっと下で、パパとママが待ってる。
はやく行かなきゃ……。
そう思うけれど、なかなか足が動かない。
自分の気持ちと格闘していると、ふいに飾ってあるうさぎのぬいぐるみと目が合った。
同時に、とあることが思い浮かぶ。
……そういえば、バニィが掛けられたのって。
”ハタチで死んでしまう魔法”じゃなかったっけ……?
っていうことは、私も…………?
……ちゃんと話し、聞かなきゃ!
私は勢いよく立ち上がると、急いで部屋を出て、階段を駆け下りた。
リビングの扉を開けると、心配そうな顔をしたパパとママが並んでダイニングチェアに座っていた。