マイ スイート バニィ
「衣舞……!」
いつもふざけてばかりいるお調子者のパパが、真剣な顔でこちらを見上げる。
パパのこんな顔、初めて見た。
これはガチのやつだ……。
私はパパとママに向かい合うように腰を下ろすと同時に、口を開く。
「ねぇ、私って……」
聞きたいことはたくさんある。
怖い。
だけど、知らないといけない。
──しかし。
「え、パパ!?」
パパの目から、ぶわっと滝のように涙が溢れ出したものだから、質問どころではなくなってしまった。
「すまん、衣舞……!今まで黙ってて……!」
ボロボロとひっきりなしに流れる涙。
隣のママは、慌ててそれを拭っている。
「ママから聞いただろうが……衣舞はバニィの血を引いている」
「そ、そんな泣かないで……?」
いや何で私が慰めないといけないのさ?
泣きたいのはこっちだよ?