マイ スイート バニィ
瞳にハートが浮かぶ私はきっと、魅了の力を発動してしまっている。
だけどその特殊な色香とやらは目に見えるものではないので、本当に出ているのか全くわからない。
出てるんだとしたら……なんか、やだな。
男の理性を狂わせるとか。
ちょっと怖いし。
「その色香にあてられた男たちは、獣のようにバニィを求める。だから衣舞。これからは気を付けて生活しないといけない」
「うん……」
「こんなことになって申し訳ない……」
まだ色々と、実感は沸かない。
だけどパパの曇った表情が、この嘘みたいな話が事実なんだってことを突き付けてくる。
「パパ、顔を上げて」
だけど決して、パパが悪いわけじゃない。
だから、そんな顔をしないでほしい。
「バニィのことと、魅了の力のことはわかった。それは何とかなると思う」
「衣舞……」
「だけど、」
私が1番気になっているのは。
「バニィが掛けられた魔法って、ハタチで死んでしまう魔法だったよね?それも……遺伝、するの?」