マイ スイート バニィ


瞳にハートが浮かぶ私はきっと、魅了の力を発動してしまっている。

だけどその特殊な色香とやらは目に見えるものではないので、本当に出ているのか全くわからない。

出てるんだとしたら……なんか、やだな。

男の理性を狂わせるとか。

ちょっと怖いし。



「その色香にあてられた男たちは、獣のようにバニィを求める。だから衣舞。これからは気を付けて生活しないといけない」

「うん……」

「こんなことになって申し訳ない……」



まだ色々と、実感は沸かない。

だけどパパの曇った表情が、この嘘みたいな話が事実なんだってことを突き付けてくる。



「パパ、顔を上げて」



だけど決して、パパが悪いわけじゃない。

だから、そんな顔をしないでほしい。



「バニィのことと、魅了の力のことはわかった。それは何とかなると思う」

「衣舞……」

「だけど、」



私が1番気になっているのは。



「バニィが掛けられた魔法って、ハタチで死んでしまう魔法だったよね?それも……遺伝、するの?」



< 14 / 23 >

この作品をシェア

pagetop