マイ スイート バニィ 〜男たちは、子うさぎが欲しい〜
──ドクン!
ちょっと、やばいかも。
──ドクン!!!
バターン……!
「衣舞?……衣舞!?」
私、倒れちゃった……?
お母さんの声がどんどん遠くなっていく。
意識も……もう、頭が上手く回らないや……。
「あなた……!」
「あぁ……」
最後に見えたのは、泣きそうになっているママ。
それから、覚悟を決めたような表情のパパだった。
◇
どれほど時間が経ったのか、わからない。
重い瞼をゆっくりと開くと、目に涙を溜めたママの顔が飛び込んできた。
「衣舞!目が覚めたのね!」
「マ、マ……」
身体も自分のものじゃないみたいにずっしりとしている。
目に入るのは見慣れた景色。
ここは……私の部屋だ。
たしか私、倒れたんだよね……?