【Quintet】
職業はアロマセラピストと聞いていたが、今すぐ歌手になれそうなよく通る声だ。
「ふぅん。出て来ないなら……」
「えっ、花音さん……?」
花音は無言の扉を許可なしに開けた。沙羅が止める間もなく彼女は晴の部屋に侵入した。
ベッドが盛り上がっている。容赦のない花音はベッドの盛り上がりに飛び乗った。
「晴ー!」
『うぇっ……! バカっ! 乗るな!』
「ねーねー、これがキジョウイって言うのぉー? 楽しいね!」
『ナチュラルに下ネタを叫ぶなぁ! 降りろ!』
ベッドの上でじゃれあう晴と花音を部屋の入り口から見ている沙羅は二人の邪魔をしないように静かに扉を閉めた。
階段の中腹では悠真、海斗、星夜が揃ってこちらの様子を窺っていた。猛獣使いとその弟子達に見える。
「悠真と海斗のイトコさんにしては賑やかな人だね……」
『騒がしくてごめんね。だけどあれは紛れもなく俺達の親戚なんだ。花音の母親が俺達の父親の妹』
『花音の母さんも花音そっくりだからな……。母娘揃うと騒がしさが倍になる』
悠真と海斗の兄弟はイトコの登場にげっそりしている。それに同情して高園兄弟の肩を叩く星夜の図は珍しい光景だ。
「ふぅん。出て来ないなら……」
「えっ、花音さん……?」
花音は無言の扉を許可なしに開けた。沙羅が止める間もなく彼女は晴の部屋に侵入した。
ベッドが盛り上がっている。容赦のない花音はベッドの盛り上がりに飛び乗った。
「晴ー!」
『うぇっ……! バカっ! 乗るな!』
「ねーねー、これがキジョウイって言うのぉー? 楽しいね!」
『ナチュラルに下ネタを叫ぶなぁ! 降りろ!』
ベッドの上でじゃれあう晴と花音を部屋の入り口から見ている沙羅は二人の邪魔をしないように静かに扉を閉めた。
階段の中腹では悠真、海斗、星夜が揃ってこちらの様子を窺っていた。猛獣使いとその弟子達に見える。
「悠真と海斗のイトコさんにしては賑やかな人だね……」
『騒がしくてごめんね。だけどあれは紛れもなく俺達の親戚なんだ。花音の母親が俺達の父親の妹』
『花音の母さんも花音そっくりだからな……。母娘揃うと騒がしさが倍になる』
悠真と海斗の兄弟はイトコの登場にげっそりしている。それに同情して高園兄弟の肩を叩く星夜の図は珍しい光景だ。