【完結】冷酷なハズの騎士様が、何故か私を溺愛してきます…(´・∀・)?

13 可愛い…!

広いエントランスを使用人の方達に頭を下げられながら歩き、階段を登って3階の部屋に上がった。

そこは、私の好きな白とパープルの色味で統一されたとても可愛らしい部屋だった。

絨毯はパープルの花柄の物が敷かれ、シャンデリアはハート型に6灯のランプの付いたおしゃれでお姫様チックな物が中央にある。

小さな白の木のテーブルとチェアの組み合わせも可愛い。

壁は一面白だが、所々に紫のインテリアや小物が飾られていた。

「か、か、可愛い…」

つい、そう呟いてしまう程だった。

「君の好みだろ?」

「え、えぇ。
でも…
私が白と紫が好きだと知っていたのです…か…?」

不思議だ…
実家の部屋には確かに白と紫の物も多いが、それほど統一してある訳でも無いし…
それに、その色が好きな事はキルラにしか言ってないはずだ。

「いや…
偶然だろう…」

偶然…?
本当に…???

何故か、レイゼン様と居ると不思議な事ばかりが起きるようで…
まるで、魔法の国に自分が入ってしまったような…

いや、この世界には魔法という物はあるし、1/3ほどの人が魔法を使え、さらにその中の1/3ほどの人が大きな魔力を持ち、本格的な魔法を使える。

私は残念ながら、その才には恵まれなかったが…

「夕食までゆっくりくつろぐと良い。」

そう言って、レイゼン様は私の手の甲にキスを落とすと去って行った。
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