【完結】冷酷なハズの騎士様が、何故か私を溺愛してきます…(´・∀・)?

19 燃える瞳

sideレイゼン

「ローナ、まさかお前が結婚前の祝いに来るとは思わなかったよ。」

俺は本心を言った。

「うぅん、まぁね。
昔の事は水に流す、とまではいかないけれど、それを追求しても得るものは無いわ。」

ローナは本心はどうであれ、にこやかにそう言った。

「それより、チャームの魔法を使ってるだろ?
やめてくれないか?」

「ふふふ。
あの子、チャームには当たりやすいのかしら?」

ローナは少し恍惚な表情でそう言った。

「彼女は魔力を持たない一般人よりは、チャームに耐性があるが、君のチャームは少し特殊だろう?」

俺は言った。

そう、俺たちは個々に少し特性の違う魅惑(魅了)の魔法を持っている。
自然に発動する時もあるし、彼女のように発動させる時もある。

「そうね。
レイゼンに斬り殺される前にやめておきましょう。」

妖艶に笑い、チャームを解くローナ。

全く女というものは…

おそらく、ローナもまたキャメラを狙う者の一人だ。

「君には味方で居て欲しいのだが…」

俺は言う。

「私が味方になる条件は3つだけよ…」

「キャメラの身体も、俺の身体も、君に売る気は無い。」

「では、私を味方に付ける事は出来ないわね。」

ローナは冷静にそう答えた。

「3つ目の条件は?」

俺は何となく予想はついたが、一応聞いてみた。

「教会ジャストを潰すこと…」

彼女は燃える瞳でそう答えた。

「ふぅ…
考えておく…」

俺は両手を挙げて、とりあえずの返事をした。

そうして、夕食をローナと共にして、彼女は帰って行った。
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