鐘が鳴った瞬間、虐げられ令嬢は全てを手に入れる~契約婚約から始まる幸せの物語~
第6話 王女の陰謀
デニス様の言った通り、一週間後、クライド殿下の王太子宣言がされた。
「おめでとうございます」
アングラード侯爵家に避難していたが、この時ばかりは王城へ出向き、祝いの言葉を述べた。他にも多くの貴族たちがクライド殿下を祝いにやってきていたのだが……。
「そういえば、お兄様の姿が見当たりませんね」
そっと隣にいるデニス様に声をかけた。私の護衛といえど、祝いの席であるため、近衛騎士団の礼装である白い騎士服を纏うデニス様。
髪型も普段と違い、前髪が上がっている時点ですでに眼福だった。
私はというと、それに合わせて白いドレスを選んだ。表向きは祝いに相応しい白であり、本音としてデニス様の方に私が合わせた形だった。
しかもそれを知っているのはデニス様だけ。
正直、兄がいようがいまいが気にならないのだが、家を出た身である以上、挨拶しなければ後で何を言われるか……。
「おめでとうございます」
アングラード侯爵家に避難していたが、この時ばかりは王城へ出向き、祝いの言葉を述べた。他にも多くの貴族たちがクライド殿下を祝いにやってきていたのだが……。
「そういえば、お兄様の姿が見当たりませんね」
そっと隣にいるデニス様に声をかけた。私の護衛といえど、祝いの席であるため、近衛騎士団の礼装である白い騎士服を纏うデニス様。
髪型も普段と違い、前髪が上がっている時点ですでに眼福だった。
私はというと、それに合わせて白いドレスを選んだ。表向きは祝いに相応しい白であり、本音としてデニス様の方に私が合わせた形だった。
しかもそれを知っているのはデニス様だけ。
正直、兄がいようがいまいが気にならないのだが、家を出た身である以上、挨拶しなければ後で何を言われるか……。