恋愛なんてしない
「相変わらずいい飲みっぷりね。」
私は女将さんが出してくれたおつまみを頬張る。
「ん~、おいしい...。」
なんか久しぶりにごはん食べたかも。
その後も何品か食べ物を注文して、お酒も進む。
「瑞希ちゃん、そんなに飲んで大丈夫?」
「ん~、だいじょーぶだいじょーぶ...。もう一杯!」
完全に出来上がっている私。もう何杯飲んだのかもわからない。
飲んでいないとやっていられない。嫌な事を思い出さないように酒を煽る。
出てきた焼酎をグイっと飲み干そうとした時。
「飲みすぎ。」
横から伸びてきたたくましい手が私のグラスを止める。
「え...。」