恋愛なんてしない

店長さんは気さくな方で、名前は真人<まこと>さんと言うらしい。


そこからは先輩と、真人さんと3人で飲みなおすことに。

「じゃあ、瑞希ちゃんと遥斗は同じ会社だけど部署は違うんだ。」

「そうですね。」

「何で仲良くなったの?」

真人さんは何気なく言った言葉だと思うけれど、その言葉に私は固まる。


何故、と言われるとやっぱり婚約破棄したところを見られたところから始まり、ヤケ酒をして迷惑を掛けたことが頭の中を駆け巡る。

「なんとなくたまたま会う機会が多くて話すようになった。」

私が言葉に詰まらせていると先輩が上手く返してくれた。


「へぇ。なんか意外。遥斗そういうのあっても仲良くなるタイプじゃないと思ってた。」

「たまたまだよ。」


そんな風に2人が話しているところを見ていた。

なんでも、2人は高校生時代からの友人だそうで卒業してからは別々の道に進んだものの今でもこうして会っているらしい。

仲が良いんだな。


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