恋愛なんてしない
そのうち、家にあったボードゲームを始めた私たち。
思ったより白熱し、元々私がやりなれていたのと意外にも負けず嫌いな先輩が酔っぱらった勢いと共に、何度も勝負に挑んでくるので気づくと明るくなり始めている外。
「先輩、もう朝ですよ。」
窓の外を見て私が言うと先輩もほんとだ。と驚いている様子。
「やべ、眠たくなってきた。」
「あ、寝るならベッドどうぞ。私こっちで寝るので。」
たまたま朝のうちにベッドカバーなどを変えていたのでベッドを勧める。
「いやいや、さすがに悪いよもう帰る。」
とはいうものの、眠くてもうすでに落ちそうな先輩。
「少し寝て行ったらどうですか?」
「ん、ごめん。ちょっとだけ...。」
ベッドに案内すると、手を引かれそのまま抱きしめられたような形になって寝転ぶ私。
「え、先輩?」
声を掛けてみたものの、代わりに聞こえるのは規則正しい寝息。