恋愛なんてしない

―――――ピンポーン

家のチャイムが鳴った。


何だろうと思いインターホンのモニターを見る。

え...。

画面に映っていたのは―――

光希だった。


何で?何しに来たの?

そんなことが頭の中を駆け巡る。

動けずにいると、もう1度家のチャイムが鳴った。


「どうした?」

インターホンの前から動かない私を不思議そうに見ながら先輩が近づく。

「え。」

インターホンに映る人を見て先輩も驚いている様子。

でも、ここで居留守をしていても仕方がないし。また家に来られても困るし。


そう思い、意を決して通話ボタンを押す。

「はい。」
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