一ノ瀬さん家の家庭事情。®️
complex:14
ミーンミーンミーン
なんだかセミの鳴き声が大きく聞こえる。
これぞ、ザ、夏!って感じ。
そして日差しもギラギラしてる。
「あ、暑い…」
新幹線で片道二時間、夏休みも中盤のお盆の時期、あたしと玲はある田舎の駅に降り立った。
「昼間だってのに人が少ない…しかももう蚊に噛まれた…」
心底嫌そうに顔をしかめる玲さん。
「えっと、小夜おばあちゃんの家はたしかこっちだよね?」
「ここからすぐでしょ。あんな簡単な道もわかんないの?馬鹿なの?」
えーえー、どうせあたしは馬鹿でございますよ!
でも玲の言うとおり、おばあちゃんの家は駅から歩いて三分。
一人暮らしには少し大きい民家。
久しぶりに来たな。
ピンポン
チャイムを鳴らすとドタドタと誰かが出てきた。
おばあちゃんはギックリ腰だから、走れるはずもない。
顔をのぞかせたのは、日焼けをした男の人。
だれ!?
「もしかして小夜ばあの孫?」
なんだかセミの鳴き声が大きく聞こえる。
これぞ、ザ、夏!って感じ。
そして日差しもギラギラしてる。
「あ、暑い…」
新幹線で片道二時間、夏休みも中盤のお盆の時期、あたしと玲はある田舎の駅に降り立った。
「昼間だってのに人が少ない…しかももう蚊に噛まれた…」
心底嫌そうに顔をしかめる玲さん。
「えっと、小夜おばあちゃんの家はたしかこっちだよね?」
「ここからすぐでしょ。あんな簡単な道もわかんないの?馬鹿なの?」
えーえー、どうせあたしは馬鹿でございますよ!
でも玲の言うとおり、おばあちゃんの家は駅から歩いて三分。
一人暮らしには少し大きい民家。
久しぶりに来たな。
ピンポン
チャイムを鳴らすとドタドタと誰かが出てきた。
おばあちゃんはギックリ腰だから、走れるはずもない。
顔をのぞかせたのは、日焼けをした男の人。
だれ!?
「もしかして小夜ばあの孫?」