一ノ瀬さん家の家庭事情。®️

「愛って色白いんじゃな！」

へ？

突然何？

「ほら、俺と比べて！さすが都会っ子！」

確かに並べたあたしの腕と海司君の腕はまるでオセロみたいに違う。

「玲も色白かったし、やっぱ都会の人はみんなそうなん？」

「そんなことないよ！」

でも海司君は色が黒い。

ザ、夏の男！って感じ！

その後少し散歩をして家に戻るとおばあちゃんが台所に立っていた。

その隣りにいたのは、なんと玲！

こんなに早く玲が起きているのは修学旅行の時以来！

しかもあのカレーがハヤシライスしか作れない玲がご飯を作っている。

「愛、遅い。なにしてんの。」

「おはよう。愛、そこの魚、並べて。」

わあ！

おいしそう！

家では朝ごはんは基本時間があまりないから洋食。

だからこんなにきちんとした和食は久しぶり。

「おばあちゃん、今日は何するの？なにか手伝うこと、ある？」

「うーん、畑は今日はやらん予定じゃけ、愛と玲は海司と海にでも行ってき。」