一ノ瀬さん家の家庭事情。®️
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やっと!

やっとここに来れました!

「あれ?愛!今日は委員会ないの?」

すでにジャージに着替え、ボールを出していたほのちゃん。

「うん!今日はない!」

やっとバスケ部に顔を出せた。

みんな秋の新人戦に向けた練習を始めてる。

一週間ほど顔を見せなかったから、何もかも違って見えてしまう。

「愛ちゃーん!久しぶり!」

明るい声がして、手を振りながらこちらにやってくる葉ちゃん。

「お前と一ノ瀬は同じクラスで毎日顔を合わせてるだろうが。」

冷静なツッコミをいれる、久住君。

「あれ、聡太は?」

そういえばさっきからキャプテンの浅丘君の姿が見えない。

いつもなら誰よりも早く練習に来ているのに。

「せ、先輩!大変です!助けて!」

その時、顔を青くして体育館に飛び込んできたのは愛奈ちゃん。

ずいぶん慌てた様子だ。

「どうしたの?」

「聡太が!聡太…っ」
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