一ノ瀬さん家の家庭事情。®️
浅丘君はもう一度あたしをぎゅっと抱きしめた。

「…愛、キスしたい。いい?」

いつもと違う、ううん、初めて見せてくれた一面。

小さく頷くと、さっき玲に触れてたみたいに頬に浅丘君の手を感じる。

優しくて、あったかい。

「…大好きだ。」




二回目のキスはすこし涙の味がした。



一方その頃、体育館では…

「王子は本当の姫と幸せになったのでした。」

という、芽衣ちゃんが臨機応変に対応してくれたおかげで、なんとか場は収まったらしいのです。
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