一ノ瀬さん家の家庭事情。®️
complex:24
「ごめんなさい、あたし、柚之木君とは付き合えません。なぜなら浅丘君が好きだから!」
あたしがそう言うと、柚之木君は笑った。
「うわー、清々しいほどはっきりと振られちゃったよ、俺。」
振るのは勇気がいる。
だけどその勇気を出さなくちゃ、中途半端は一番みんなを傷つけて、迷惑をかけるから。
それはよくわかってる。
だから、あたしはきちんと言うの。
「…愛ちゃんの王子様になりたかったんだけどなー。」
柚之木君はヘラッといつもの笑顔。
「浅丘君が好き?」
あたしは深く、大きく頷いた。
その思いに迷いも間違いもない。
「…かなわないなー、俺、頑張ったのに。」
頭の後ろで手を組む柚之木君はやっぱり本気かどうか、わからない表情。
「でも、ごめんなさい。キス、無理やりしちゃった。」
頭をさげる柚之木君は素直だ。
「浅丘君にも謝っとくね!」
二年生の文化祭が終わった。
あたしがそう言うと、柚之木君は笑った。
「うわー、清々しいほどはっきりと振られちゃったよ、俺。」
振るのは勇気がいる。
だけどその勇気を出さなくちゃ、中途半端は一番みんなを傷つけて、迷惑をかけるから。
それはよくわかってる。
だから、あたしはきちんと言うの。
「…愛ちゃんの王子様になりたかったんだけどなー。」
柚之木君はヘラッといつもの笑顔。
「浅丘君が好き?」
あたしは深く、大きく頷いた。
その思いに迷いも間違いもない。
「…かなわないなー、俺、頑張ったのに。」
頭の後ろで手を組む柚之木君はやっぱり本気かどうか、わからない表情。
「でも、ごめんなさい。キス、無理やりしちゃった。」
頭をさげる柚之木君は素直だ。
「浅丘君にも謝っとくね!」
二年生の文化祭が終わった。