一ノ瀬さん家の家庭事情。®️
complex:6
「はあー…来週から修学旅行かぁ…」

ほのちゃんがドリンクを作りながらため息をつく。

うん、普通ならおかしいよね、この反応。

「なんでそんなに憂鬱そうなんですか?普通、修学旅行って言ったらわー!楽しみ!って感じじゃありません?」

愛奈ちゃんの言うとおり。

「だって四日も真先輩に会えないんだよ?辛くない?それに学年違うから、一緒に回ったりもできないじゃん!」

すると愛奈ちゃんはたしかに、とうなずいて。

「その点愛はいいよね、聡太と回れるじゃん。」

ちょっと!

ほのちゃん!

そんなこと愛奈ちゃんの前で言っちゃ…

目で合図するとその気まずい雰囲気を感じ取ってくれたのか。

「そ、そういえば愛の班どんな感じ?」

少ししどろもどろになりながらも話題をそらすことに成功。

「えっとね…」


修学旅行の班決めが合ったのは今から二週間ほど前のロングホームルーム。

班はクラス内の男女5、6人で組むようになっている。
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