一ノ瀬さん家の家庭事情。®️
「こういう時、自信を持てないのもきっと一ノ瀬君、嫌なんだろうね。」

はるひちゃんは唇を噛んだ。

「はるひちゃんは玲のこと、大好きなんだよね?」

はるひちゃんはコクンと頷いた。

「あたしもね、何回も浅丘君と釣り合ってない、彼女になっていいのかなって思ってる。でも、その、ね、うまく言えないけど、大好きだって気持ちだけじゃダメなのかなって…」

そう思ってるだけで、少しだけ気が楽になれた。

釣り合ってるとか、不安なこととか、そんなの忘れて、ただ大好きだから、相手のことを思ってるから、その気持ちだけでそばにいたい。

そう思うのは、だめなのかな。

「…うん、そうだよね。」

やっと笑ってくれた、はるひちゃん。

「明日の自由行動の時、謝って、それで一ノ瀬君にきちんと気持ちを伝える!」

気持ちを伝えることって本当に大切。

あたしも明日、少しでも浅丘君とまわれたらいいな…
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