一ノ瀬さん家の家庭事情。®️

「愛ちゃん！」

わっ！

急に割って入ってきた柚之木君。

「浅丘君とばっか話してないで、俺とも話してよ！つまんない！」

なんだそれ！

せっかく浅丘君と話してたのに！

「ねえねえ、二人はいつから付き合ってんの？」

「なんでそんなこと…」

「いーじゃん！教えてよ！」

まあ、いつからくらいはいいか…

「今年の…」

「付き合ってる。いつからかは言わないけど、ちゃんと付き合ってるから。」

遮られた声は浅丘君のもの。

「えー、教えてくれないのー？ケチー！」

うるさい柚之木君は今度ははるひちゃんたちのところに行ってしまった。

ふう…

疲れた。

「なあ、一ノ瀬。」

「はい？」

えっ！？

あ、浅丘君！

こんなところで顔近づけるなんて！

誰かに見られるかもしれないのに！

「あ、あの…」

「あんまりあいつに俺達の事、話さないで。…俺、妬くから。」

妬くって、ヤキモチ！？