深夜のコンビニで

 映画が終わる頃、もう柱時計は5時をさしている。

何人かは眠っていて、何人かは帰っていて、何人かは映画に飽きて他のことをしている。

私もウトウトとしていたけれど、カンくんが私の脚をどかしてソファを離れるので後をついていく。

店を出て外の空気を吸って、タバコを吸うみたいだ。

「起きてたのか、眠いんだろ見たらわるよ」

カンくんはプカプカとタバコを吸いながらまだ寝静まっている町を見つめている。

その横顔はカンくんが時々見せる、寂しい時の顔だ。
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