深夜のコンビニでここ(現実)に居ない君と

 私がおかしくなったと言うのは、学校に行かなくなり、友達からの連絡も返さないで、一日中部屋に籠り、ご飯を食べなくなっていたから。

連絡を返さないでいると友達は、自分が気付かぬうちに私を傷つけていたかもしれないと、無いことを謝り倒されたり、家にまで様子を見にこられたりと大変だった。

ご飯も、白く小さく柔らかい無数の粒や、校庭の水溜りみたいな色の汁や、使い古した黄色スポンジみたいなのを見て、それを自分が咀嚼して飲み込み、胃酸で溶かし吸収し、不要なものを排泄する。

そんなことを一度でも考えてしまうと、箸が動かなかった。
ちなみに白米と味噌汁とだし巻き卵である。
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