鬼妃さまは甘い寵愛を受ける
1話
私は狐崎 ほむら。
白鬼院学園の生徒会長。
この学園の全員から尊敬されているらしいけど、そんなことはないよね。
1人や2人、ましてや3人くらいは私のことを恨んでいてくれないと怖い…。
それに、私にはごくごく一部の生徒しか知らない、とある秘密があるんだ。
流石にこれは…バレちゃったら命が危ういだろうなぁ。
夏衣「あっ、総ちょ…ちがっ、あ、えっと…アネキ!!」
紬「…ん?ほむら会長、あの人って2-3の汐宮先輩ですよね。誰に向かって“アネキ”って言っているんでしょうか…?」
おおっと〜?
生徒の前でめちゃくちゃ叫んでる奴いるなぁって思ったら夏衣だったのか。
しかも私たちの方に向かって走ってきてるし、やめてほしいよ…。
これで変な誤解が生まれたら夏衣のせいだからね。
ほむら「あ、あはは…わかんないけど、夏衣は声が大きくて迷惑になるから注意しに行ってくるね〜…。」
無理やり知らないふりしたけどバレてないっぽいな、よし。
どうせ“アネキ”って呼んでる相手は私だよね。
はぁ…なんで他の呼び方ができないんだろ。
ほむら「夏衣〜、ちょっと私について来てくれる?色々と話したいことがあるんだ。」
夏衣「アネ…むぐっ!ふぁふぇふぃ〜?ほうひひゃんへひゅひゃ。へ、ははひへふふぁふぁいふぉ」
ほむら「1回黙ろうね((圧」
夏衣「あ、スミマセン…(察)」
紬「カッコいいですっ。さすが、ほむら会長…♡」
ほむら「わっ、紬か。びっくりした…。」
紬「驚かしちゃいました?ごめんなさい。」
ほむら「ううん、大丈夫だよ。
…と、そうだ。私は向こうで夏衣と話してくるね。その間、校門での挨拶とチェックは君に任せる。やってくれる?」
紬「もちろんですよっ!!ほむら会長の頼みとなれば、私・日高 紬はどんな時でもやり遂げると、この身をもって誓います…っ!!」
ほむら「そ、そこまでしなくても大丈夫だよ…?」
紬「いえっ、私はほむら会長こそこの学園の生徒会長にふさわしい方だと思っています!ですので、会長の手を煩わせるようなことは一切したくないのですっ!」
ほむら「そう?それはありがたいね。じゃあ、私は夏衣と話してくるね。紬、よろしく。」
紬「はいっ、もちろんです!」
夏衣「申し訳ございませんっっっ!!!!」
ほむら「いや、別にそこまで怒ってないけど。ただ…、何でよりによってアネキなの?」
夏衣「え、その…最初、いつもの癖で総長さまって呼びそうになったんですけど、それは軽くボコられるなって思って。で、ほむらさんとも呼ぼうとしたんですけど、さすがに恐れ多くて…。それで総長さまの威厳を保ちつつ、親しみやすそうな呼び方って考えてたらアネキが思いついたんです。」
ほむら「あの短時間でそこまで考えてたの?凄すぎでしょ。でも…」
夏衣「でも…?」
ほむら「その呼び方でも十分怪しまれてるからね?それと、私は生徒会長をやらせてもらってるんだし、会長って呼べばよかったのに。」
夏衣「あっ、そのの呼び方があったのか…!ごめんなさい、僕の中では“総長さま”のイメージが強すぎて忘れてました…。」
ほむら「これからはちゃんと気をつけてよー?
…で、私のところに来たってことは、何か用があるんだよね?」
夏衣「はい、そうです!今日の昼休みに、いつもの溜まり場に集まってください。全体に伝えなければならないことがあります。」
ほむら「了解。結鶴と2年の奴らには伝えておくから、1年の奴らと…美姫には、夏衣から伝えておいてね。」
夏衣「うっ、総長さま…わざと言ってます?」
ほむら「ん〜??何のことだろう〜?私にはわからないなぁ、ふふっ。」
夏衣「絶対わざとですねっ!?美姫ちゃんと副総長さまを交換してください!!」
ほむら「そうだなぁ、交換してあげてもいいよ?でも、結鶴も私と同じ事を言うと思うけどなぁ。それに、せっかくの話すチャンスを逃すつもり?((圧」
夏衣「うっ、圧が…。というか、無理ですって!応援していただけるのはありがたいんですけどっ、恥ずかしすぎて何を話せばいいか、わからなくなりますっ。」
ほむら「まあ、恥ずかしがり屋の夏衣にひとつ、アドバイスをしてあげましょう。私も結鶴も君の味方。大切な仲間だよ。だから、君の晴れ舞台、期待してるね。」
夏衣「晴れ舞台…?何のこと…って、あっ!!総長さまっ、どういう意味でそれを言って…!!!」
ほむら「お〜っと、ごめんねぇ、夏衣。もう戻らないと。これ以上話してたら紬に迷惑かかっちゃうからね〜。」
夏衣「いや、まだ途中なんですけど!?答え聞いてませんよ!?」
ほむら「ま、答えは自分で見つけてみて?じゃあ、また後でね〜。」
夏衣「ちょっと待ってください…!って、行っちゃったぁ…。」
…うーん、夏衣には少し悪いことしたかなぁ、?
いやでも、いつまで経っても何も進展させようとしない夏衣が悪いよね、うん!
私は後押しをしたまでですし!!
行動するかどうかは夏衣次第だもん。
あ、そういえば…私にはとある秘密があるって言ったよね。
それは、不良界No.1と謳われる不良組織・VAMPIREの総長だっていうこと。
で、通り名は鬼妃。
それで、さっきの汐宮 夏衣はVAMPIREのPC担当。
主に、敵組織のネット上に書かれている作戦や防犯カメラ映像などなど様々なハッキングだったり、戦略をまとめたり考えたりする役割 。
他の組織でも夏衣に匹敵するやつは相当いないの。
彼は時々ポンコツで大丈夫かな?って心配になる時もあるけど、本領を発揮する時や戦闘の時はすっごく頼りになるんだ。
中学校の頃は本当に夏衣が「総長さま、総長さま!」ってうざくて、仲間でも消しちゃいそうだった…。
その頃の私は、まあ…家庭の事情で気持ちも荒れていたから、すごく短気だったなって自分でも思う。
皆には本当に申し訳なかったな…。
それでも皆は変わらず私のことを慕ってくれる。
ありがたいよね、仲間がいることって。
信頼関係を築くのが難しくて、最初はトラブルまみれで自分を見失いそうになった時期もあった。
でも、いつもそばに居てくれる仲間がいたから、私はここまで来れたんだと思う。
私一人じゃ何の価値もない人間だから…。
皆と一緒に居て、初めて生きがいを感じた。
VAMPIREの皆にはすっごく感謝しているんだ。
ほむら「ふぅ…気を取り直して、と。
紬、待たせてごめんね?夏衣との話、終わったよ。」
紬「お疲れ様です!私の方も終わりました。本日欠席の生徒を除き、全生徒が遅刻なしでちゃんと登校しました。」
ほむら「本当…!?じゃあ、あともう少しで今月の目標、達成だね!!」
紬「そうですね〜!それにしても、とてもいいアイデアでしたよね…!遅刻0キャンペーンのお陰で、先生方も助かったっておっしゃってましたよっ!」
ほむら「嬉しいなぁ。
…あ、生徒会室の鍵閉め忘れてた。紬、先戻ってて。 」
紬「わかりました。では、気はとっっっても進みませんが、辰巳に今日の分の資料作りを頼んでおきます。」
ほむら「ふふっ、そんなに露骨に嫌な顔しないでよー?じゃあ、よろしくね。」
−生徒会室前−
??「う〜ん、誰もいないなぁ…。どこに行っちゃったんだろう…?」
ほむら「すみません…、生徒会室の前で何してるんです?それと、あなたは誰ですか…?」
??「あっ、生徒会の方ですかっ?」
ほむら「はい、そうですけど…。」
??「わあっ、ちょうど良かった!先生から、生徒会長さんに挨拶して来てって言われてて…。」
ほむら「生徒会長に挨拶…?生徒会長は私ですが…、何か用ですか。」
??「本当ですか!?俺は……って、あれ?もしかして、ほむらちゃん!?」
白鬼院学園の生徒会長。
この学園の全員から尊敬されているらしいけど、そんなことはないよね。
1人や2人、ましてや3人くらいは私のことを恨んでいてくれないと怖い…。
それに、私にはごくごく一部の生徒しか知らない、とある秘密があるんだ。
流石にこれは…バレちゃったら命が危ういだろうなぁ。
夏衣「あっ、総ちょ…ちがっ、あ、えっと…アネキ!!」
紬「…ん?ほむら会長、あの人って2-3の汐宮先輩ですよね。誰に向かって“アネキ”って言っているんでしょうか…?」
おおっと〜?
生徒の前でめちゃくちゃ叫んでる奴いるなぁって思ったら夏衣だったのか。
しかも私たちの方に向かって走ってきてるし、やめてほしいよ…。
これで変な誤解が生まれたら夏衣のせいだからね。
ほむら「あ、あはは…わかんないけど、夏衣は声が大きくて迷惑になるから注意しに行ってくるね〜…。」
無理やり知らないふりしたけどバレてないっぽいな、よし。
どうせ“アネキ”って呼んでる相手は私だよね。
はぁ…なんで他の呼び方ができないんだろ。
ほむら「夏衣〜、ちょっと私について来てくれる?色々と話したいことがあるんだ。」
夏衣「アネ…むぐっ!ふぁふぇふぃ〜?ほうひひゃんへひゅひゃ。へ、ははひへふふぁふぁいふぉ」
ほむら「1回黙ろうね((圧」
夏衣「あ、スミマセン…(察)」
紬「カッコいいですっ。さすが、ほむら会長…♡」
ほむら「わっ、紬か。びっくりした…。」
紬「驚かしちゃいました?ごめんなさい。」
ほむら「ううん、大丈夫だよ。
…と、そうだ。私は向こうで夏衣と話してくるね。その間、校門での挨拶とチェックは君に任せる。やってくれる?」
紬「もちろんですよっ!!ほむら会長の頼みとなれば、私・日高 紬はどんな時でもやり遂げると、この身をもって誓います…っ!!」
ほむら「そ、そこまでしなくても大丈夫だよ…?」
紬「いえっ、私はほむら会長こそこの学園の生徒会長にふさわしい方だと思っています!ですので、会長の手を煩わせるようなことは一切したくないのですっ!」
ほむら「そう?それはありがたいね。じゃあ、私は夏衣と話してくるね。紬、よろしく。」
紬「はいっ、もちろんです!」
夏衣「申し訳ございませんっっっ!!!!」
ほむら「いや、別にそこまで怒ってないけど。ただ…、何でよりによってアネキなの?」
夏衣「え、その…最初、いつもの癖で総長さまって呼びそうになったんですけど、それは軽くボコられるなって思って。で、ほむらさんとも呼ぼうとしたんですけど、さすがに恐れ多くて…。それで総長さまの威厳を保ちつつ、親しみやすそうな呼び方って考えてたらアネキが思いついたんです。」
ほむら「あの短時間でそこまで考えてたの?凄すぎでしょ。でも…」
夏衣「でも…?」
ほむら「その呼び方でも十分怪しまれてるからね?それと、私は生徒会長をやらせてもらってるんだし、会長って呼べばよかったのに。」
夏衣「あっ、そのの呼び方があったのか…!ごめんなさい、僕の中では“総長さま”のイメージが強すぎて忘れてました…。」
ほむら「これからはちゃんと気をつけてよー?
…で、私のところに来たってことは、何か用があるんだよね?」
夏衣「はい、そうです!今日の昼休みに、いつもの溜まり場に集まってください。全体に伝えなければならないことがあります。」
ほむら「了解。結鶴と2年の奴らには伝えておくから、1年の奴らと…美姫には、夏衣から伝えておいてね。」
夏衣「うっ、総長さま…わざと言ってます?」
ほむら「ん〜??何のことだろう〜?私にはわからないなぁ、ふふっ。」
夏衣「絶対わざとですねっ!?美姫ちゃんと副総長さまを交換してください!!」
ほむら「そうだなぁ、交換してあげてもいいよ?でも、結鶴も私と同じ事を言うと思うけどなぁ。それに、せっかくの話すチャンスを逃すつもり?((圧」
夏衣「うっ、圧が…。というか、無理ですって!応援していただけるのはありがたいんですけどっ、恥ずかしすぎて何を話せばいいか、わからなくなりますっ。」
ほむら「まあ、恥ずかしがり屋の夏衣にひとつ、アドバイスをしてあげましょう。私も結鶴も君の味方。大切な仲間だよ。だから、君の晴れ舞台、期待してるね。」
夏衣「晴れ舞台…?何のこと…って、あっ!!総長さまっ、どういう意味でそれを言って…!!!」
ほむら「お〜っと、ごめんねぇ、夏衣。もう戻らないと。これ以上話してたら紬に迷惑かかっちゃうからね〜。」
夏衣「いや、まだ途中なんですけど!?答え聞いてませんよ!?」
ほむら「ま、答えは自分で見つけてみて?じゃあ、また後でね〜。」
夏衣「ちょっと待ってください…!って、行っちゃったぁ…。」
…うーん、夏衣には少し悪いことしたかなぁ、?
いやでも、いつまで経っても何も進展させようとしない夏衣が悪いよね、うん!
私は後押しをしたまでですし!!
行動するかどうかは夏衣次第だもん。
あ、そういえば…私にはとある秘密があるって言ったよね。
それは、不良界No.1と謳われる不良組織・VAMPIREの総長だっていうこと。
で、通り名は鬼妃。
それで、さっきの汐宮 夏衣はVAMPIREのPC担当。
主に、敵組織のネット上に書かれている作戦や防犯カメラ映像などなど様々なハッキングだったり、戦略をまとめたり考えたりする役割 。
他の組織でも夏衣に匹敵するやつは相当いないの。
彼は時々ポンコツで大丈夫かな?って心配になる時もあるけど、本領を発揮する時や戦闘の時はすっごく頼りになるんだ。
中学校の頃は本当に夏衣が「総長さま、総長さま!」ってうざくて、仲間でも消しちゃいそうだった…。
その頃の私は、まあ…家庭の事情で気持ちも荒れていたから、すごく短気だったなって自分でも思う。
皆には本当に申し訳なかったな…。
それでも皆は変わらず私のことを慕ってくれる。
ありがたいよね、仲間がいることって。
信頼関係を築くのが難しくて、最初はトラブルまみれで自分を見失いそうになった時期もあった。
でも、いつもそばに居てくれる仲間がいたから、私はここまで来れたんだと思う。
私一人じゃ何の価値もない人間だから…。
皆と一緒に居て、初めて生きがいを感じた。
VAMPIREの皆にはすっごく感謝しているんだ。
ほむら「ふぅ…気を取り直して、と。
紬、待たせてごめんね?夏衣との話、終わったよ。」
紬「お疲れ様です!私の方も終わりました。本日欠席の生徒を除き、全生徒が遅刻なしでちゃんと登校しました。」
ほむら「本当…!?じゃあ、あともう少しで今月の目標、達成だね!!」
紬「そうですね〜!それにしても、とてもいいアイデアでしたよね…!遅刻0キャンペーンのお陰で、先生方も助かったっておっしゃってましたよっ!」
ほむら「嬉しいなぁ。
…あ、生徒会室の鍵閉め忘れてた。紬、先戻ってて。 」
紬「わかりました。では、気はとっっっても進みませんが、辰巳に今日の分の資料作りを頼んでおきます。」
ほむら「ふふっ、そんなに露骨に嫌な顔しないでよー?じゃあ、よろしくね。」
−生徒会室前−
??「う〜ん、誰もいないなぁ…。どこに行っちゃったんだろう…?」
ほむら「すみません…、生徒会室の前で何してるんです?それと、あなたは誰ですか…?」
??「あっ、生徒会の方ですかっ?」
ほむら「はい、そうですけど…。」
??「わあっ、ちょうど良かった!先生から、生徒会長さんに挨拶して来てって言われてて…。」
ほむら「生徒会長に挨拶…?生徒会長は私ですが…、何か用ですか。」
??「本当ですか!?俺は……って、あれ?もしかして、ほむらちゃん!?」