アラサーだけど結婚願望ないから一人で生きていく。はずだったのに、会社の社長から結婚を申し込まれました。
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3日後。私は海堂社長と、雰囲気のいいレストランへ食事に来ていた。骨董品が和洋中とたくさん飾られていて、目移りしそうだ。海外で実績を積んだシェフと、骨董好きのオーナーで切り盛りしていると、海堂社長が説明してくれた。今日のおすすめはイタリアンのコース料理で、美味しい食事を楽しみながら、私と海堂社長の話も弾む。
海堂社長は、幼少期に海外に住んでいた時期があり、それがきっかけでアンティークが好きになったらしい。パリの蚤の市にも、今でもよく行くのだとか。羨ましい限りだ。海外で直接調達できるなんて、まさに夢のような話だった。
会話は終始活気に満ちていた。社長と私は気が合うらしく、趣味の話から、最近の流行りから、会社の話から、リズムのように、楽しくおしゃべり出来る。こんなに素敵な男性を初めて知った。こんなに話の合う方は、今まで出会ったことがなかった。ふいに、頬が染まる。目を細めて私を見る海堂社長に、私はもう心を奪われていた。