アラサーだけど結婚願望ないから一人で生きていく。はずだったのに、会社の社長から結婚を申し込まれました。
***
結婚式は、海外の小さな教会で行われた。社交界のためのパーティは全て済まされており、本当の結婚式は、2人だけで執り行われた。青いステンドグラスが有名なそこで、私たちは結ばれたのだった。
「あのステンドグラスはいつのものだろう」
彼が聞くと、
「中世のものだと説明されたよ」
私が答えた。
「あれ、機会があったら似たようなもの探そうかな……」
「あはは、私も同じこと考えてた」
「やっぱり、君じゃないとダメだな、俺は」
「うん……私もだよ」
誓いのキスと、鐘の音。
私たちはこれから、お互いに幸せになろうと、見つめ合っていた───。
end.