恋しちゃってもいいですか?
家に帰って私はすぐ自分の部屋にこもった。なんだかんだ1番落ち着くこの場所。そしてベッドで1時間くらい仮眠してから晩御飯を食べ,お風呂に入ってまた部屋にこもった。LINEを見ると伊織から,
『大丈夫か?』
というメッセージが届いていた。取り敢えず『うん』
と返したけど私の心の中は雨模様でいっぱいやった。スマホをいじってボーッとしていると誰かがドアをノックした。
「お姉ちゃん,入ってもいい?」
妹やった。私には2歳年下の妹がいる。名前は希愛。今は中2で友達と一緒に陸上を頑張っている。高校ではもうやらんって言ってるけど。
「いいよ。どうしたん?」
すると希愛は部屋に入って来ていきなり,
「お姉ちゃん好きな人でもおるん?」
と聞いてきた。私はこの家の誰にも好きな人とかそんな話は一切してへん。やのになんでこの子は分かったんやろ?
「どしてそう思うん?」
「だってお姉ちゃん今日家帰ってからずーっとポケ〜ってしてるし朝も寝坊してたし髪型やって毎日ちゃんとセットしてるしやたら鏡は見る髪いじる。前までそんなことなかったのに高校入ってからそれが増えた気がする。JKデビューしたってのもあるんかもしれんけど。」
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