【完】同棲ギブアンドテイク〜スパダリ部長と秘密の同棲始めました〜
「……悪いっ、気が回らなくて、、」
「いえ、用意してお風呂に入らなかった私が悪いので…すぐに戻るのでリビングで待っていて貰ってもいいですか?」
「……あぁ、悪かったな」
なんとも気まずい雰囲気が流れて、お互い背を向けて各々歩き出した。
少しキツく言いすぎたかもしれない、と反省しつつ…生理用品をトイレで装着してすぐにリビングへと戻った。
「……あの、部長。さっきはキツい言い方をしてしまって申し訳ありませんでした」
ソファーに座っていた部長に後ろから声を掛けると、すぐに立ち上がってこちらに近付いてきた部長…その手には救急箱が握られていた。
「ここ、座って……傷口を消毒しよう」
ダイニングの椅子に私を座らせると、ガーゼに消毒液を染み込ませたもので私の額に触れた部長。少しチクリとしみて、顔を歪めると…彼は同じように辛そうな表情を浮かべた。
「……どうして部長まで痛そうな顔するの?」
「お前が痛そうにしてるからだろ」
たまにタメ口を使ってしまう私と、たまに私のことをお前と呼ぶ部長。お互いそれについて咎めることは無かった。