【完】同棲ギブアンドテイク〜スパダリ部長と秘密の同棲始めました〜
亀裂のハジマリ
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部長との同棲生活にもすっかり慣れ始め…早くも二ヶ月ほどが過ぎようとしていた。
食事全般は私が担当して、お風呂掃除や食器洗いなどの片付けは部長がしてくれるという…普通のカップルの同棲生活のような過ごし方をしている私たち。
もちろん、各々のレッスンも続けている。
この二ヶ月で私のパソコンスキルは格段に上がったし、仕事も前ほどミスをすることは無くなった。全て部長のおかげではあるのだが、、
一方で部長の呪いの方は未だ解いてあげることが出来ていなくて…むしろ、夜のレッスンは私一人だけが毎回気持ちよくなってしまい…意識を飛ばして寝落ちしてしまうこともしばしば。
それ程までに、本番行為無しの前戯だけで女性を満足させてしまう部長は…男性として不能なんてことは決してないと思うのだが、、
どれだけ近い距離感に居ても、彼自身の硬くなったモノを一度も肌に感じたことがないということは…やはりそういうことなのだろう。
私の力不足だということは重々承知の上だが、彼は私が主導権を握ることを酷く拒むのだ。なんでも…”触れられるより、触れる方が興奮する”とかなんとか言って。
毎度、私だけが絶頂を迎えて終わる…という意味が無さそうなレッスンを続けている。
──……しかし、ある日突然
なんの前触れも無く、私たちの仲を引き裂くような出来事が起きることになる。