【完】同棲ギブアンドテイク〜スパダリ部長と秘密の同棲始めました〜
「……突然辞めることになってしまい、本当に申し訳ございません」
頼りにしていた先輩、佐藤さんが…お母さんの介護の為に突然退職してしまうことになったのだ。
急を要するため、早々に退職してしまった佐藤さん。お世話になったのに送別会を開いてお別れすることも出来ず…なんとも切ない別れになってしまった。
空席になってしまった隣の席には─…割と直ぐに新しく中途採用された女性社員が座ることになった。
「今日からお世話になります…立花《たちばな》 栞《しおり》と申します。よろしくお願い致します」
色の白い肌に真っ黒なストレートロングの髪が良く似合う、立花さんは…なんと私の同い年というから驚いた。
中途採用と聞いて、勝手に年上の方だと思っていただけに…なんとも言えない気持ちが込み上げてくる。
同い年…なんて。私と彼女は本当に年齢だけが一緒なだけで、中身はまるで違う。天才と凡人…みたいな、それ程までに差があるように思えるほど彼女のスキルはとても高かった。