【完】同棲ギブアンドテイク〜スパダリ部長と秘密の同棲始めました〜
「そうか?俺はそんな風に感じたことはない。」
「なんかクールビューティみたいな…キャリアウーマン感漂う知的美女、的な!!」
「……言ってる意味がよく、分からない」
「スタイルが良くて美人な女性ってこと!!」
鈍感な部長にイラッとして、再び身体を回転させて向き合おうとしたが…抱きしめる腕に力を込められて身体を動かすことが出来なかった。
「あの二人が似ているところで、それが何だって話だ」
「部長の好みの女性像が、アレなのかなって…」
「俺は見た目で付き合う女性を選ぶような男に見られてるのか…心外だな」
「そ、そういう意味じゃなくてっ…」
「美人で仕事が出来る女性より、不器用でも尽くしてくれる女性の方が魅力的だ」
抱きしめていた腕を解いた部長は、身体を起こして私を上から見下ろすと─…
「─…この話、まだ続けるか?それともさっきの続き、する?」
どちらを選ぶか、なんて聞くまでもない。彼の首元に腕を回して…一瞬スキを見せたところをついて自分から唇を重ねる。
──…好きですっ、
って…うっかり口に出してしまう日は、近いかもしれない。