【完】同棲ギブアンドテイク〜スパダリ部長と秘密の同棲始めました〜
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立花さんが入社してから1ヶ月ほどが経過した。初めこそモヤモヤしていたものの、部長に胸の内を打ち明けたあの日から、“人は人、自分は自分“だと割り切ることにして…
自分に出来ることを精一杯頑張るように、これまで通りの働き方を続けた。
しかし、そんな私の態度が気に入らなかったのか…少し前から立花さんの態度が明らかに変わり始めた。
「それ、私が代わりに入力しておくので。芳野さんはコピーに回って貰えますか?……そのくらいなら出来ますよね?」
なんて、トゲのある言い方をされることが多くなり…課長が割り振ってくれた仕事を横取りされるなんてことは少なくはなかった。
それでも変に揉め事を起こしたくはなくて、立花さんの言うことに従って居たのだが…どうやらそれか間違いだったみたいで。
午前中、御手洗に向かった際に鉢合わせてしまった同期の女子社員たち。私の顔を見るなり、明らかに嫌悪な表情に変わる。
別に、元から仲良くは無いので無視して横を通り過ぎた時…後ろから立花さんが入ってきたみたいで、、
「っあ、栞ちゃんっ!お疲れ様〜」
なんて……いつの間にか仲良くなっていたらしい同期の女子たちと立花さん。お互いを下の名前で呼び合いながら声を掛けあっている。