【完】同棲ギブアンドテイク〜スパダリ部長と秘密の同棲始めました〜
「……小田切、どうした?トラブルでもあったのか?何も昼休憩に呼び出さなくてもっ、」
「大丈夫です、食事をしながら少し話しを聞くだけなので。すぐに終わります」
「何かトラブルがあったなら、俺も同席を、」
「いえ、私一人で大丈夫です。お気遣いありがとうございます」
なんて、部長のことを完全に振り切った小田切課長は…私と共に会議室に入ると向かい合わせになるように腰掛ける。
黙って課長の前の椅子に座りつつも、何だか部長に隠れて密会してるような気持ちになって変な罪悪感のようなものが芽生える。
しかし、そんな感情はこの後一気に吹き飛んでしまう。
「あの、それで…私が間違った書類はっ、」
「──…いつからだ?」
「…………はい?」
「いつからだと、聞いてる。」
「…………あの、なんの話しですか?」
「お前、いつも同期の奴らからあんな酷い悪口を言われ続けてるのか?」
その瞬間…コピーが失敗していたとか、トラブルやミスが続いて注意をする、、なんてものは全て課長の嘘で。
初めからここでこの話を私に聞くために、周りに変な誤解を招くことのないように上手く連れ出してくれたのだと知り…少し泣きそうになった。