【完】同棲ギブアンドテイク〜スパダリ部長と秘密の同棲始めました〜
昼からの仕事では課長が気を利かせて私に沢山仕事を割り振ってくれた。おそらく…仕事を奪って居場所を無くしてやればいい、みたいな悪口が聞こえていたのだろう。
しかし、立花さんからしてみればそれは面白くなかったみたいで…隣から鋭い視線が飛んでくることも少なくはなかったが、特に何も言われることは無かったのでこちらから話しかけることも無かった。
仕事終わり…定時でタイムカードを打って、部長と待ち合わせているコンビニへと真っ直ぐに向かう。
近くに社員が居ないかビクビクしながら、コーヒーとミルクティーを購入して駐車場で待機していた。
しばらくして見慣れた車が入ってくるのが見えたので、辺りを見渡してから素早く助手席側に回ると─…
「……芳野、お前の席はこっち」
部長の車が左ハンドルだということをすっかり忘れていて、間違って運転席のドアを開けてしまい運転席に座る部長と顔を合わせてしまう羽目に。
こっち、と言われて助手席のシートに部長が手を置いているのが見えて、慌てて右側に回って助手席にお邪魔させて貰う。