【完】同棲ギブアンドテイク〜スパダリ部長と秘密の同棲始めました〜


「荷造りや、出張の準備があるから…今日のレッスンは無しにしても良いか?」


「もちろんです、っていうか何かお手伝いしましょうか?」


「いや…その必要はない」


「……ですよねっ、」


「代わりに、一つ約束して欲しいことがある」



約束して欲しいこと……?ってなんだろう、っと首を傾げてみせると、部長は少し気まずそうにしながら、、



「俺の留守中に今日みたいに小田切に呼び出されても…二人きりで会議室に籠るようなことは避けろ」


「………えっ…?!」


「─…沙奈。出張から帰ったらお前に話したいことがある。大事な話だ…ゆっくり時間をとって話がしたいから、帰国した後に話す。」



……大事な話、、?


何を言われるのだろうか?まさか、この家を追い出されるとか……?いや、有り得るな。十二分に有り得る話だ。



色々な知識を教えてくれた部長に対して、私は彼に何一つ返すことが出来ていない。呪いを解くなんて言っておきながら、ただただ自分が気持ちよくなっているだけで…



彼を有能な男性にするという話は、今や無かったことのようになっているのは紛れもない事実だ。




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