【完】同棲ギブアンドテイク〜スパダリ部長と秘密の同棲始めました〜
急遽、一緒にご飯を食べに行くことになり部長と共に会社を出て…近くにある社員専用の駐車場へと向かった。
さすが、というかなんというか。私なんかが買うことは一生出来ないだろうな…と一目見ただけで分かるほどの高級車を自分のものだと告げた部長
どこに乗ればいいものか迷いながら、前に乗るにしても後ろに乗るにしても…とりあえず助手席側である左に回ろうとしたが、、
「……何してる?そっちは運転席だ、芳野の席はこっち。」
と言って右側前方のドアを開いて私が乗るのを待ってくれている部長。…もう全てが紳士的すぎて自分がお姫様にでもなった気分だ。
「……左ハンドルの車に乗せてもらうのは、人生で初めてです」
座席についてシートベルトをしながら、隣の運転席に乗り込んできた部長にそう告げると…彼は少し照れたように笑った。
(……え、なに?!可愛すぎっ、ギャップ萌え!)
「自分は…何に対しても人より欲が少ない人間だとは思ってるが、車だけは昔から唯一欲しいと思えるものしか乗りたくなくて。まぁ言えば、男のロマンってやつだ」
少年の心を忘れていない、とでも言うの?!冷静沈着、クールでポーカーフェイスの部長からは想像できない可愛すぎる趣味の一部を知ることが出来て…感無量です。