【完】同棲ギブアンドテイク〜スパダリ部長と秘密の同棲始めました〜
朝の便で帰ったところで、空港から会社までの距離を考えると…会社に着くのは昼を過ぎそうだ。
日本に帰国してまず小田切に昼には戻れそうだと伝えてから、欠勤しているものが居ないか確認したところ、全員出勤していると連絡があったので…おそらく芳野も出勤しているのだろう。
連絡がつかない事が気がかりだが、仕事に向かうほどの体力があることにひとまず安堵する。
電車を乗り継ぎ、真っ先に通い慣れた職場に顔を出してみれば…昼休み明けにしてはやけに騒がしい雰囲気のフロアを見て瞬時に何かあったのだと悟った。
「……部長っ?!お疲れ様ですっ、いま戻られたんですか?」
一人の社員が俺の存在に気が付いたことで、そこら中から「お疲れ様です」という声が飛び交う。
その中からここ数日…ずっと会いたくて、声が聞きたかった想い人の存在を探すが、、彼女の姿はどこにも見当たらない。
ふと彼女の使用しているデスクに目を向けてみると、いつも手にしているバッグが椅子の下に置かれたままになっているのが確認できた。
お手洗いにでも行っているのだろうか、と思いつつ嫌な胸騒ぎがおさまらない。とりあえず小田切を探して何があったのか聞き出そう、、。
っと、自分のデスクに向かっている途中で一人の女子社員に声をかけられた。