【完】同棲ギブアンドテイク〜スパダリ部長と秘密の同棲始めました〜
ギブアンドテイクとは
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「……芳野さん、これ…手伝って貰えますか?」
私の無断早退事件の翌日から、なぜか立花さんは仕事を割り振ってくれたり、協力を要請してくるようになり…
お互いぎこちないやり取りをしながらも、上手く関係を築けている…ように思えた。
他の社員の皆さんも、私が出勤するなり前日のやり取りのことを謝罪してきたり…心配した、という声がいくつも聞こえてきて、、
私の居ない所で、部長が私の居場所を作ってくれていたことを知り…ますます彼を好きになってしまったことは言うまでもない。
過去に部下を失いそうになった、っと言っていた課長には私からちゃんと謝罪をしたかったので、別室でお話する機会を見計らって居たのだが、、
『二人きりになるのは、避けて欲しい』
っと部長に言われていたこともあり、出勤してきた課長にその場で謝罪の言葉を告げると─…
「……無事でよかった。守ってやれなくて悪かったな…これからも、宜しく頼むよ。」
大人な対応で返してくれた課長に何度もお礼を言って「頑張ります」と伝えると、微笑んでくれたので…こちらもつられて笑顔を返した。